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NBA

ヤングの“勝ちたいリスト”オクラホマでホークスが5年ぶりの勝利!高校時代の旧友とのマッチアップも<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.04.03

 サンダーのマーク・ダグノーHC(ヘッドコーチ)も「州にとっても、オクラホマのバスケットボールにとっても大変素晴らしいことだ」と試合後にコメント。「我々のファンはもちろん地元出身のリンジーを応援しているし、それにトレイ・ヤングの凱旋も、彼らにとってはビッグイベントに違いない」と話したように、会場にはノーマン・ノース校の仲間達も応援に駆けつけていたという。

 ノーマン生まれで生粋の地元っ子であるウォーターズ三世は、高校卒業後はオクラホマ州大に進学。2020年のNBAドラフトで指名漏れしたあと、オクラホマにあるマイナーリーグ所属クラブ、イーニッド・アウトローズでプレーを続け、昨年10月、サンダーの下部組織オクラホマシティー・ブルーのトライアウトに合格。今年2月に2WAY契約締結と、一歩一歩ステップアップしてきた。
 
 以降21試合に出場し、平均18.5分のプレータイムで7.4点と、まずまずの数字をマーク。とりわけこのホークス戦でも7本の長距離砲を沈めるなど、3ポイントシューターとしての才覚に磨きをかけている。彼にとっても、好シューターのヤングとの対戦は、格好のカンフル剤となったにちがいない。

 そして常に「自分はノーマン出身だ」と周囲に語っているというヤングも、新型コロナウイルスの影響でNBAが中断されたステイホームの時期には、自分の高校時代のプレービデオを数多く観て過ごしていたそうだ。マッチアップした相手を揺さぶり、一瞬で抜き去ってシュート、といった彼のシグネチャーとも言うべきプレーは、一見すると今の映像かと思うくらい当時から発揮されているが、彼自身も「自分がやることは変えていない。プレーする場に応じてスケールアップしてきた」と語っている。

 オクラホマの地で実現した旧友対決。NBAドラフトで5位指名を受け、NBAの未来を担う逸材と言われるヤングにとって、そして彼とは対照的なキャリアパスを経て同じコートに立ったウォーターズ三世にとっても、自分の原点を振り返って成長を実感し、未来へのさらなる活力を得た機会となったことだろう。

文●小川由紀子

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