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NBA

“ネクスト・ヤニス”ジョナサン・クミンガ。靴すら買えなかった少年が“未来のMVP”と称されるまで<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.01.16

カーHCから「未来のMVPの器」と称されたクミンガ。はたして“ネクスト・ヤニス”になれるか。(C)Getty Images

カーHCから「未来のMVPの器」と称されたクミンガ。はたして“ネクスト・ヤニス”になれるか。(C)Getty Images

 138-96でゴールデンステイト・ウォリアーズが大勝した現地1月14日(日本時間15日、日付は以下同)のシカゴ・ブルズ戦。この試合でゲームハイの25得点をマークしたのが、ルーキーのジョナサン・クミンガだ。

 その彼についてウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は「未来のMVP級の器」だと評している。

「ルーキーの頃のヤニス(アデトクンボ)を思い出すと、JK(クミンガ)のことを思わずにはいられない。彼はNBAのことをまだあまり理解していないし、何が起こっているのかもよくわかっていない。でも、まさにそれこそが10年前のヤニスの姿だ」

 昨年のドラフトでウォリアーズから7位指名を受け、今季NBAデビューしたクミンガは、ここまで30試合に出場。まだ先発は2試合だけだが、平均約10分のプレータイムで5.9点、1.9リバウンドをマークしている。
 
 ヤニスも2013-14シーズンにミルウォーキー・バックスからデビューした時はベンチ要員だった。のちにMVPを獲得する“グリーク・フリーク”はこの年、平均24.6分のプレータイムで6.8点、4.4リバウンド、1.9アシストという数字を残した。

 クミンガは、初めて先発した12月のトロント・ラプターズ戦で26得点を奪取。ただ、ブルズ戦こそが「クミンガのこれまでのベストマッチ」だとカーHCは語っている。

「この試合では、彼の包括的な能力が発揮されていた。パス、ディフェンス、それに何本かスリーも決めた。アスリートとしての爆発力も見せてくれたね。彼はまだ成長の初期段階にある。そして我々は、彼のその成長のプロセスをサポートしていきたいと思っている。NBAというこの巨大なリーグで、彼には吸収すべきこと、知らないことが山ほどあるが、それに圧倒されることのないよう、我々がそれを教示していきたい」

 クミンガは、高校時代には“アメリカNo.1高校生”と評価され、スカウトマンら多くの目利きたちが「大学進学は無意味。できるだけ早くNBAでプレーさせるべき」と太鼓判を押した逸材だった。
 
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