シリーズ中に36歳を迎えたアル・ホーフォードも、チームとしての成長を課し、同時に相手チームを称賛していた。

「このチームにいる全員に、まだ多くの面で成長する余地がある。ウォリアーズは明らかに別格だった。そのことを受け入れなければいけない。そして僕らはみんな、成長していかないといけない」

　第１戦や第３戦で見せたスコアリングショーだけでなく、第５戦の後半には２桁ビハインドを跳ね返し、第６戦でも序盤には14－２のランを仕掛けたセルティックス。だがウォリアーズはシリーズが進むにつれ、すぐさまランをやり返して点差を引き戻し、ディフェンスのギアを上げてセルティックスの息の根を止めてきた。

　来年の６月、セルティックスが再びこの大舞台へ舞い戻るためには、プレーオフへと駒を進めてファーストラウンド、カンファレンス・セミファイナル、カンファレンス・ファイナルとまた勝ち抜かなければならないため、決して簡単な道のりではない。
  　それでも、チームトップのシリーズ平均23.5点に7.3リバウンド、3.7アシストをマークしたジェイレン・ブラウンは「未来は明るい」とポジティブな言葉を発していた。

「僕はいつだって、逆境というのは個人として磨きをかける機会だと見てきた。どんな理由があろうと、今年は僕らの番ではなかったということ。この負けからたくさん学んでいかなきゃいけない。個人的にも、まだまだ学んでいく必要がある。

　僕としては、常に成長すること。上手くなり続けて、（チームを）引っ張る新たな方法を探し続けていく。未来は明るいんだ。来年、ここに戻ってくることを楽しみにしているよ」

　現時点において、セルティックスは来季もイーストの優勝候補だろう。だがヤニス・アデトクンボ、ドリュー・ホリデーに加え、プレーオフで離脱したクリス・ミドルトンが復帰するミルウォーキー・バックス、イースト決勝を最終戦の終盤まで競り合ったマイアミ・ヒートなど、リーグ制覇を狙えるライバルチームは多いだけに、セルティックスが来季どれだけ成長することができるかは必見だ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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