ダニーロ少年は5、6歳の頃から父親の試合や練習についていくようになり、セッションを終えて父がシャワーを浴びている間に、コートに出て遊んでいたそうだ。
そんな時、周りの人たちが「あんな小さい子にシュートは無理」という目で見ているのをよそに、ひょいひょいとボールをネットに沈めては早くから才能の片鱗を見せつけていたという。
少年チームに入ってからは、身長が一番大きかったにもかかわらず、当時のコーチの考えでポイントガードを任されていた。彼がオールラウンダーに育った所以だろう。
興味深いことに、ヴィットリオとダニーロは真反対のタイプの選手。シュート力が高く、3ポイントが得意でパスセンスもあるダニーロに対し、ヴィットリオは器用さこそないが、とにかく屈強なディフェンダー。今のダニーロはまさに、現役時代のヴィットリオが徹底マークを任されていたタイプの選手だ。
しかし幼い頃から父のプレーを見て育ったダニーロは、ディフェンスについても強いこだわりを持っているという。
「ディフェンスに必要なのは、集中力、それから、『ディフェンスをしたい』という気持ちだけなんだ。特定のテクニックがあるわけではないし、教えられてできるものでもない。ディフェンスをしたいと思ったら、何があってもディフェンスをする、それだけだ」
NBAキャリア14年目を迎えるガリナーリは、ニックスを皮切りに、デンバー・ナゲッツ、ロサンゼルス・クリッパーズ、オクラホマシティ・サンダー、ホークスと5球団を経験。ホークスではシックスマンだったが、その他のチームではほとんどスターターとして、平均15.6点、4.8リバウンド、3ポイント成功率38.2%と、安定した成績を残してきた。
「僕はポリバレント(万能)なプレーヤーだ。自分はこのチームにフィットできると自負しているし、勝利に貢献できると思っている。ジェイレン(ブラウン)とジェイソン(テイタム)は素晴らしい選手だ。彼らはすでにとても高いレベルで多くの勝利を収めている。このチームがさらに高い壁を越えられるよう、全力を尽くすよ」
ちなみにガリナーリにとって、セルティックスは別の意味でも特別な球団だ。ホークス時代の20-21シーズン、彼はセルティックス戦で10本の3ポイントを成功させたが、これはキャリアハイであるとともに、ホークスの球団新記録だった。
父ヴィットリオは、ガリナーリがまだイタリアでプレーしていた頃のインタビューで、「13、14歳の頃から息子はマイケル・ジョーダンに夢中だった」と明かしている。セルティックスのレジェンドであるラリー・バードを崇拝していた父が、息子に「バードとジョーダン、どっちが凄いと思う?」と尋ねると、ダニーロ少年は「マイケル・ジョーダン! 比べるまでもないよ」と一蹴していたそうだ。
しかし、セルティックスの入団会見の席でガリナーリは、ニックスに入団した際に「これを見て吸収しろ」と当時のGMからバードのプレー集を渡されていたことを明かした。
そんな一家にとって思い入れの深い名門球団で、新たなキャリアを切り開くガリナーリの来シーズンに、期待せずにはいられない。
文●小川由紀子
そんな時、周りの人たちが「あんな小さい子にシュートは無理」という目で見ているのをよそに、ひょいひょいとボールをネットに沈めては早くから才能の片鱗を見せつけていたという。
少年チームに入ってからは、身長が一番大きかったにもかかわらず、当時のコーチの考えでポイントガードを任されていた。彼がオールラウンダーに育った所以だろう。
興味深いことに、ヴィットリオとダニーロは真反対のタイプの選手。シュート力が高く、3ポイントが得意でパスセンスもあるダニーロに対し、ヴィットリオは器用さこそないが、とにかく屈強なディフェンダー。今のダニーロはまさに、現役時代のヴィットリオが徹底マークを任されていたタイプの選手だ。
しかし幼い頃から父のプレーを見て育ったダニーロは、ディフェンスについても強いこだわりを持っているという。
「ディフェンスに必要なのは、集中力、それから、『ディフェンスをしたい』という気持ちだけなんだ。特定のテクニックがあるわけではないし、教えられてできるものでもない。ディフェンスをしたいと思ったら、何があってもディフェンスをする、それだけだ」
NBAキャリア14年目を迎えるガリナーリは、ニックスを皮切りに、デンバー・ナゲッツ、ロサンゼルス・クリッパーズ、オクラホマシティ・サンダー、ホークスと5球団を経験。ホークスではシックスマンだったが、その他のチームではほとんどスターターとして、平均15.6点、4.8リバウンド、3ポイント成功率38.2%と、安定した成績を残してきた。
「僕はポリバレント(万能)なプレーヤーだ。自分はこのチームにフィットできると自負しているし、勝利に貢献できると思っている。ジェイレン(ブラウン)とジェイソン(テイタム)は素晴らしい選手だ。彼らはすでにとても高いレベルで多くの勝利を収めている。このチームがさらに高い壁を越えられるよう、全力を尽くすよ」
ちなみにガリナーリにとって、セルティックスは別の意味でも特別な球団だ。ホークス時代の20-21シーズン、彼はセルティックス戦で10本の3ポイントを成功させたが、これはキャリアハイであるとともに、ホークスの球団新記録だった。
父ヴィットリオは、ガリナーリがまだイタリアでプレーしていた頃のインタビューで、「13、14歳の頃から息子はマイケル・ジョーダンに夢中だった」と明かしている。セルティックスのレジェンドであるラリー・バードを崇拝していた父が、息子に「バードとジョーダン、どっちが凄いと思う?」と尋ねると、ダニーロ少年は「マイケル・ジョーダン! 比べるまでもないよ」と一蹴していたそうだ。
しかし、セルティックスの入団会見の席でガリナーリは、ニックスに入団した際に「これを見て吸収しろ」と当時のGMからバードのプレー集を渡されていたことを明かした。
そんな一家にとって思い入れの深い名門球団で、新たなキャリアを切り開くガリナーリの来シーズンに、期待せずにはいられない。
文●小川由紀子
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