専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

「KDは上質なバスケをプレーしたがっていた」グリーンが2016年にデュラントが加入した理由を語る<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.09.19

「KD(デュラント)は上質なバスケットボールをプレーしたがっていた。俺たちがやっていた、選手たちがボールを動かしていくタイプのバスケットボールを見てきたからな。ステフを生かすやつさ。皆がステフのために走ってスクリーンをかけ、ステフへボールを回すスタイルを、俺たちは楽しんでやっていたからだ」

 2014年にウォリアーズの指揮官に就任したスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は、スクリーンやカットなどのオフボールムーブを交えて、コート上の選手たちが動き回るシステムを作り上げた。カリーやトンプソンが外から射抜き、ペイントエリアからイージーバスケットを重ねる現在のチームの核となっているものだ。グリーンはさらにこう続ける。

「俺たちはベストブランドと言えるバスケットボールをプレーしていた。俺たちがこなすプレーやパス、ムーブといったバスケットボールは、NBAではスパーズを除いてどこもしていなかった」
 
 スパーズはティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌ・ジノビリにカワイ・レナード(現ロサンゼルス・クリッパーズ)といったスター選手を中心に、グレッグ・ポポビッチHCによるアンセルフィッシュなチームバスケットで2014年に優勝。

 その当時エクストラパスという言葉が頻繁に聞かれたたように、コート上の5人がボールムーブメントでディフェンスとのズレを作り出す、美しいバスケットボールを確立させたのである。

「どのチームもピック&ロールやミスマッチばかりを突いてやっていた。それはNBAがそういう周期にあったからでもある。そこで俺たちはバスケットボールのスタイルを変えてみせたのさ」とグリーン。

 そうして独自のスタイルを構築した当時のウォリアーズのオフェンスは、世界中のバスケットボールファンや関係者を魅了。それだけでなく、デュラントをはじめ対戦相手としてプレーする選手たちにも魅力的に映っていたということなのだろう。

 王者ウォリアーズは今季もカリー、トンプソン、グリーンのビッグ3が健在なだけに、美しいチームバスケットを披露してくれるに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号