そんなグリーンが２連覇に向けて現在警戒しているのは、イーストに所属する２チームだった。

「（ボストン・セルティックスが）リーグのどのチームよりも上質なバスケットボールをしていることは知っている。だが俺はミルウォーキー（バックス）にも目を向けている。あそこは素晴らしい選手たちを揃えた、凄くいいチームだと理解している。

　あのチームとは昨シーズン、ファイナルで戦う可能性が十分にあった。だがクリス・ミドルトンが（ケガのため）いなかった。そして今、クリス・ミドルトンは戻っていて、ブルック・ロペスも見事なバスケットボールをしている。だから俺が（セルティックスのほかに）警戒するのはミルウォーキーなのは確かだ」
  　一昨季にリーグを制したバックスだが、昨季は１回戦でミドルトンが故障離脱。カンファレンス・セミファイナルで第７戦の末に、セルティックスに敗れてプレーオフから姿を消していた。

　現在、ミドルトンは今オフに受けた左手首の手術から回復してコートに復帰。昨季ケガのため13試合の出場に終わっていたロペスも健康体を取り戻しており、上々のプレーを見せている。

　バックスにはヤニス・アデトクンボというリーグ最高級の選手がおり、有能なロールプレーヤーも揃っているだけに選手層も厚い。しかも、来年１月には新加入ジョー・イングルズがケガから戻ってくる見込みだ。

　プレーオフまでの期間で、彼らが上質なケミストリーを構築し、時間を重ねていくことでさらに醸成できるならば、バックスがウォリアーズの対抗馬一番手として浮上するかもしれない。

文●秋山裕之（フリーライター）

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