一方で、今季からチームメイトとなったデュラントは渡邊のことを頻繁に称賛しており、先月下旬に公開されたポッドキャスト番組『Boardroom』でも以下のように語った。

「彼は正しいスポットにいる。彼のジャンプショットは堅実だね。それに彼の基礎は完璧に見える。俺は嬉しいよ。誰であろうとここへやって来て、出番を手にするかどうか分からないなかで早々に自分の役割を見つけた。それが現代のNBAってやつなのさ」

　すると14日に公開されたポッドキャスト番組『Voice of the Nets with Chris Carrino』で、今度は渡邊がデュラントについて言及。「彼は、自信を見せつけるんだと言ってくれます。KDのような人にシュートしろと言われたら、シュートしなきゃいけません。彼は僕に最高の助言をしてくれます」と答えており、良好な関係を構築できているようだ。
  　12月15日時点で、ネッツはイースタン・カンファレンス４位の17勝12敗（勝率58.6％）。16日の次戦の対戦相手は、渡邊にとって昨季まで２シーズン所属した古巣のトロント・ラプターズだ。

　今季のラプターズとのアウェーゲームは11月23日に１試合を消化済みだが、その時はケガで欠場していたため、次戦は渡邊がネッツの一員として初めてトロントのスコシアバンク・アリーナでプレーするゲームとなる。

　渡邊は「トロントは大好きです。２年間いました。最初の年はCOVID（新型コロナウイルスのパンデミック）のためタンパ（フロリダ州）でしたが、昨年はトロントにいました。僕はあの街が大好きですし、チームメイトたちや組織まで、すべてが大好きです。トロントの時間を楽しみました」と話しており、熱狂的なファンが集まるアリーナでどんなプレーを見せるのか注目だ。

文●秋山裕之（フリーライター）