チーム全体としてはプレーオフ経験に乏しいキングスだが、ブラウンHCはアシスタントコーチ時代の2003年にサンアントニオ・スパーズ、17、18、22年にウォリアーズで優勝を経験している。

　今季のウエストは３位のキングスから10位のウォリアーズ（29勝30敗／勝率49.2％）まで８チームが4.5ゲーム以内にひしめき合っており、１試合の勝敗で順位が変動する混戦模様となっている。
  　それでも、指揮官はチームがここまで見せてきた戦いぶりについて「ものすごく大きい。この組織が成長してきたということ。特に核となる選手たちにとってはね」と称賛。終盤戦に向けて「最後の25試合は、我々にとって経験したことのないものとなるだろう。複数のチームが追いかけてくるからだ」と気を引き締めた。

　NBA史上最長となる16シーズン連続でプレーオフ不出場という不名誉な記録を更新中のキングス。だがブラウンHC就任１年目で大舞台への返り咲きを果たすことができれば、選手たちだけでなく球団にとっても大きな自信となるに違いない。

文●秋山裕之（フリーライター）