専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

「特別なことを成し遂げるチャンスがある」エゴマニアからチームを牽引する真のリーダーへと成長したジミー・バトラー

ダンクシュート編集部

2019.12.10

指揮官のスポールストラも「バトラーは我々のチームのスターティング1(PG)だ」と30歳のベテランに厚い信頼を寄せる。(C)Getty Images

指揮官のスポールストラも「バトラーは我々のチームのスターティング1(PG)だ」と30歳のベテランに厚い信頼を寄せる。(C)Getty Images

 現地時間12月6日のワシントン・ウィザーズ戦では28得点、11リバウンド、11アシストと早くも今季2度目のトリプルダブルを達成。フランチャイズ史上1シーズンで2回以上のトリプルダブルはレブロン・ジェームズ(4回)、ハッサン・ホワイトサイド(3回)に次ぎ、ウェイド(2回)と並ぶ記録。攻撃面でも今までにないほど効率的で、チームトップのオフェンシブレーティング(111.9)は昨季リーグMVPに輝いたヤニス・アデトクンボ(112.7)に匹敵する。カンファレンス首位のバックスに土をつけ、得点王レースを独走するジェームズ・ハーデンの所属するヒューストン・ロケッツを破り、さらに昨季王者トロント・ラプターズに今季ホーム初黒星をつけた唯一のチームというのも偶然ではなく、今季は“キャリア最高”の出来と言っていいだろう。

 110-105と逆転勝利を飾った現地時間12月8日のブルズ戦では、1点ビハインドの第4クォーター最終盤でピック&ロールから2人を引き付け、ヒロに逆転を懸けたショットを託した。オーバータイムでも得点をあげたのはナンとヒロで、ヒロの決勝3ポイントはバトラーのキックアウトからだった。
 
 新人のヒロはバトラーについて、「彼はみんなが思っているほど悪い人間じゃない。面倒を見てくれることは、僕にとって大きな意味がある。本当に素晴らしい男だよ」と証言。エリック・スポールストラHC(ヘッドコーチ)も、「たぶんバトラーは我々のスターティング1(先発ポイントガード)のようにも見れるだろう。古典的なポジションの概念で言えば、それくらいジミーはボールを扱う」と信頼を寄せる。

 プロ9年目、30歳とベテランの域に入りつつあるバトラーは、若手有望株の多いヒートで大きな野望を抱く。

「最大の目標はチャンピオンシップ獲得だ。スターが揃っていれば成し遂げられる。このことを理解していれば、ディフェンスとオフェンスの両カテゴリーでトップ5になるだろう。特別なことを成し遂げるチャンスがあるし、毎日それに全力で取り組んでいる」

 現在のバトラーは真のリーダーにふさわしい。チームコンセプトを汲み取り、具現化し、姿勢とプレーで仲間をリードするという意味では、ヒートにとってジェームズ・ハーデン(ヒューストン・ロケッツ)やレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)のような存在だ。

 バトラーが献身的なプレーを続ける限り、ヒートの快進撃は簡単には止まらないだろう。

構成●ダンクシュート編集部
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号