専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
日本代表

【バスケ日本代表】八村塁の穴はどう埋める?エース不在でワールドカップに挑む“アカツキジャパン”のメンバー12人を予想!<DUNKSHOOT>

永塚和志

2023.06.27

 エースの八村(203㎝・104㎏)が出ないとなると、言うまでもなくインサイドが弱体化する。八村の抜けた穴に収まるのは、ホーバスHCに見出され、3ポイントに長ける201㎝の井上ではなく、ここは2月のアジア予選の最終ウインドウで初出場を果たした204㎝のビッグマン、川真田紘也(滋賀レイクス)を挙げたい。

 一方で、原修太や金近廉(ともに千葉ジェッツ)というこれまで代表活動にあまり縁のなかった選手らは不利な立場ながら、気になる存在だ。とりわけ原は22−23シーズン、Bリーグのベストファイブとベストディフェンダー賞を獲得し、千葉JのB1歴代最高勝率樹立(53勝7敗/88.3%)に大きく貢献。以前よりもさらに高いレベルの選手に成長し、代表候補として戻ってきた。

 ホーバスHCはとにかく初戦のドイツ戦での勝利へ向けて注力すると話しており、人選も誰を選べばドイツに勝てるかどうかが影響してくると示唆している。

「僕の頭の中では、ドイツのガードの選手たちに(フィジカル面が)強い人を当てたほうがいいかなとか色々考えていて、原がそういうディフェンスができるかなと思います」

 26日の公開練習で原について問われたホーバスHCは、このように答えている。「逆転」で日の丸のユニフォームを勝ち取る選手が出てくるとすれば、原ではないだろうか。その場合、比較的タイプの近い西田が選外となるか。
 
 先発は、センターはホーキンソン、パワーフォワードは吉井、スモールフォワードは渡邊、シューティングガードは馬場、ポイントガードは富樫だと予想する。が、攻守の切り替えを速くし、しつこくフィジカルなディフェンスが求められるスタイルであるため、ホーバスHCは選手交代を頻繁にしつつより多くの選手を起用しながら戦うはずだ。

 日本の強みは先述のファイブアウトなどを用いつつ、どのポジションの選手も3ポイントを打てることだ。そのためにはトランジションを速くし、ゴール下へ積極的に切り込んで相手ディフェンスを収縮させる必要がある。となれば富樫や河村らスラッシャーのペネトレイトと、渡邊、須田、馬場、富永らが高確率で3ポイントを決めなければならない。

 懸念はディフェンスだ。日本は高さがなくリング近くからの得点とリバウンドで相手に大きく上回られてしまうと、勝負にならない。となれば、リスクはあるものの高い位置から当たることで相手のテンポを落とし、かつミスを誘うことでポゼッションを少なくする手法を取ってくるのは間違いない。

 日本(世界ランク36位)はグループステージでドイツ(同11位)、フィンランド(同24位)、オーストラリア(同3位)という強敵との対戦となるが、まともに当たっても勝てる可能性は大きくないだけに、トラップなどディフェンスで特殊なプレーを用意して来るだろう。

 ホーバスHCは就任以来「パズルのピースを探している」と発言してきた。こうした彼の目指すバスケットボールという「パズル」の完成へ向けて、ここから本大会までの約2か月は選手たちにとって激しいアピールの場となる。

文●永塚和志

【PHOTO】史上2人目の日本人NBAプレーヤー「渡邊雄太」特集!

【PHOTO】日本史上初の銀メダル!快進撃を演じたバスケットボール女子日本代表ベストショット!
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号