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NBA

グリズリーズ入りしたローズをリスペクトするモラント。「彼と同じフロアに立てるなんてクレイジー」と憧れる存在と共闘へ<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.07.02

 グリズリーズのバックコートにはジャ・モラント、デズモンド・ベイン、ルーク・ケナード、ジョン・コンチャー、そして6月23日に成立した3チーム間トレードでボストン・セルティックスからマーカス・スマートというベテランガードを加えており、ローズは彼らとプレータイムをシェアしていくこととなる。

 プレーオフ常連のセルティックスでほぼ毎年、スマートは覇権争いへ参戦しており、2022年にはNBAファイナルにも進出した実力者。平均2桁得点が見込めるほか、複数のポジションを難なく守れるディフェンス力とハッスルプレーに定評があり、チームを束ねるヴォーカルリーダーとしても期待できる新戦力だ。

 だが、元MVPのローズも、プレーオフで上位進出を目指すグリズリーズにとって貴重な存在となるに違いない。特にSNSで再度拳銃をちらつかせたことで、NBAから25試合の出場停止処分を科されているモラントにとっては頼もしい限り。ローズとしても、大学時代を過ごしたメンフィスでプレーできる機会を得たことは心機一転となるだろう。
 
 昨年11月27日に敵地マディソンスクエア・ガーデンで行なわれたニックス戦、27得点に10リバウンド、14アシストのトリプルダブルで勝利に貢献したモラントは、ローズが自身のようなスコアリングガードたちの道を切り開いてくれたと感謝を口にしていた。

「彼は僕のような選手たちへ大きな影響を与えた。アスレティックなガードたちにとって、彼はまさにこのスタイルを有名にしてくれた選手なんだ。彼のアクロバティックなフィニッシュやリム周りで見せるタッチ、あの爆発力も凄かった。リーグ入りする時、彼は僕の比較対象にもなっていた。そんな彼と同じフロアに立ち、コートをシェアできるなんてクレイジーさ」

 モラントが25試合の出場停止処分からコートへ復帰するためには、リーグが定めた一定の条件を満たす必要もあるため、今後のNBAキャリアに向けて重要な時期を迎えている。

 そうした状況で、グリズリーズはタフなリーダー格のスマート、そしてモラントに好影響を及ぼしてきたローズの獲得に成功。どちらの選手も、モラントの助けになれる存在なのは間違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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