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NBA

八村塁と再契約合意のレイカーズを米メディアも高評価!「彼がカンファレンス決勝まで勝ち進んだチームの要因だった」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.07.02

 プレーオフ敗退後に現役引退の可能性を示唆していたレブロン・ジェームズと、攻守の要のアンソニー・デイビスは今季も契約下におり、昨季途中加入でディフェンダーとして機能したジャレッド・ヴァンダービルトもオプション行使によって残留させたのだから、ここまでのペリンカGMの仕事ぶりには最高級の評価を与えるべきだろう。

 八村としては、歴代最高クラスのスーパースター(レブロン)と現役屈指のビッグマン(デイビス)、そして育成に定評があるフィル・ハンディAC(アシスタントコーチ)が揃う理想的な環境に来季も身を置くことができる。ハンディACとのワークアウトでスキルを磨いていくと同時に、最高のお手本から学んでいくことで攻守に限らず、メンタル面でも成長することが期待される。

 八村はレイカーズ加入後の33試合で平均22.4分、9.6点、4.7リバウンド、プレーオフでは16試合で同24.3分、12.2点、3.6リバウンドをマーク。昨季経験した“最高の舞台”のカンファレンス決勝では平均33.5分のプレータイムを得て、15.3点、3.8リバウンドを残してみせた。

 203cm・104kgの身体にアスレティック能力を兼備する25歳の日本人フォワードは、速攻で先陣を切る走力やキャッチ&シュートからの3ポイント、ファイナルMVPに輝いたニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)にも対抗できるフィジカルなど、選手としてさらに伸びていく可能性を秘める。
 
 ミッドレンジから繰り出すプルアップジャンパーは、『Second Spectrum』によると昨季プレーオフでの八村の成功率は52%。これは35本以上放った選手の中ではトップの数字で、相手守備陣を打開するオフェンス力にますます磨きをかけていきたいところだ。

 ペイントエリアの混戦状況でショットを決め切る強さや、ファウルをもらう技術、ゴールデンステイト・ウォリアーズとのカンファレンス・セミファイナルで露呈したオフボールにおけるディフェンスなど課題もあるとはいえ、今回レイカーズとの再契約に合意したことは日本バスケットボール界から見れば歴史的なことだ。

 米メディア『Clutch Points』は「ハチムラがカンファレンス・ファイナルまで勝ち進んだチームの要因だった」、「インサイドで見せたディフェンスは喜ばしいディファレンスメーカーだった」と、この再契約をAマイナスと高評価。

 また、『The Athletic』もグレードAと高く採点。「もし1年前に彼が5100万ドルを手にすると言ったら、ウィザーズのことを馬鹿げている、あるいは驚異的な飛躍を遂げたと思うだろう」と記述しており、1年前からの評価の高騰ぶりを示した。

 ルーキー契約が終わり、来季からは世界最高のリーグで高額な年俸を手にする1人になるため、八村にはこれまでにないプレッシャーものしかかるだろう。自らのパフォーマンスで真価を証明し、さらにNBAのスターダムへと駆け上がってもらいたいものだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

【PHOTO】レブロン、アンソニー・デイビスらがチームメイトに!レイカーズで躍動する八村塁を特集!
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