ホークスはピアースと決別後、マクミランが暫定HCとなり、2021年にイースタン・カンファレンス・ファイナルへ進出。だが、そのシーズン終了後に正式に指揮官となったマクミランも、今年２月に決別することになった。

　ヤングは「彼はコーチを続けたがっていたし、僕らをコーチングし続けることを望んでいた。それに僕らもみんな、彼と一緒にやっていきたかった。本気で、僕らには本当に良好な関係があった」と明かしている。

　昨季終了後、ミルウォーキー・バックスがマイク・ブーデンホルザー、フィラデルフィア・セブンティシクサーズがドック・リバース、フェニックス・サンズがモンティ・ウィリアムズを解任。NBAでは期待された成績を収めなければ契約期間に関係なく、指揮官が首を切られるケースが日常茶飯事となっている。

　現役HCを見ても、サンアントニオ・スパーズ一筋28年目のグレッグ・ポポビッチ、マイアミ・ヒート16年目のエリック・スポールストラ、ウォリアーズで10年目を迎えるスティーブ・カーのように、同一チームで長期に渡って指揮を執るケースは非常に稀。今夏には上記のバックスをはじめ、６チームが新たな指揮官を招聘しており、新陳代謝は激しい。
  　昨季途中に就任したスナイダーHCと、初めてフルシーズンへ臨む今季に向けて、ヤングは次のように期待を寄せていた。

「彼はお金を手に入れたね。けど僕としては、自分にとってのクインが、（ウォリアーズにおける）スティーブ・カーになれたらいいと思っている。彼と一緒に、３、４回のチャンピオンシップを勝ち取ること。それが僕のプランなんだ。それほど遠くかけ離れたことではないと見ている」

　今季のホークスの先発は、バックコートにヤングとデジャンテ・マレー、フロントコートにディアンドレ・ハンター、サディーク・ベイ、クリント・カペラが入ることが予想される。

　ベンチにもボグダン・ボグダノビッチ、パティ・ミルズ、AJ・グリフィン、ジェイレン・ジョンソン、オニエカ・オコングが控え、魅力的なロスターとなっている。スナイダーHCとヤングを中心としたホークスが、プレーオフでどこまで勝ち上がることができるかに注目していきたい。

文●秋山裕之（フリーライター）

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