昨年のユーロバスケットのフランス戦で同大会歴代2位の47得点を叩き出したように、ドンチッチが大エースなのは紛れもない事実だが、彼と並ぶ好シューターとして注目なのがクレメン・プリペリッチだ。要所で価値ある3ポイントを決める30歳は、“スロベニアのステフィン・カリー”の異名をとる。
同じく2017年の優勝メンバーであるジャカ・ブラジッチも、巧みなボールハンドリングと俊敏さ、そして高いシュート力を誇る好選手。インサイドには、ドンチッチと抜群の相性を見せるマイク・トビーが定着している。
アメリカで生まれ育ったトビーは、東京五輪の前にスロベニア国籍を取得すると、さっそくこの大会で平均13.7点、10.5リバウンドとチーム唯一のダブルダブルを記録。外からも打てるビッグマンは、すでにチームに欠かせない存在になっている。
伝統的にシュート力に優れた選手が揃うスロベニアは、東京五輪では大会最多の平均100.8点をマーク。昨年のユーロバスケットでも24チーム中4位の91.3点と、高い攻撃力を発揮した。しかし連覇を目指し優勝候補の一角として迎えたこの大会で、準々決勝で伏兵ポーランドに敗れたのはスロベニアにとって失態とも言えた。
背中を痛めた影響もあって苛立っていたドンチッチはこの試合、最終クォーター残り3分でファウルアウトしている。熱くなりやすい性格なだけに、冷静さを失わないメンタルコントロールもW杯に向けての教訓にしたいところだ。
今回は独立後4回目のW杯出場となるが、初出場の2006年日本大会から9位、8位、7位と一歩ずつ順位を上げてきたスロベニアが目指すのは、もちろん優勝だ。2019年の前回大会の出場を逃したのは、当時欧州王者だった彼らにとって大きな屈辱だった。負けん気が人一倍強いドンチッチの闘争心も、一層燃え上がったという。
FIBAランク7位の彼らが、ベネズエラ(同17位)、ジョージア(同32位)、カーボベルデ(同64位)と相まみえるグループFを首位で勝ち抜けるのはほぼ確実。2次ラウンドでは、強豪ひしめくグループE(オーストラリア/同3位、ドイツ/同11位、フィンランド/同24位、日本/同36位)を勝ち抜けた2チームと対戦することになる。
本番前最後の調整の一環として、スロベニアは8月19日に有明アリーナで日本代表と対戦する。最終ロスターで挑むことが濃厚な一戦。スロベニアが優勝候補かどうか、じっくり観察できる格好の機会になりそうだ。
文●小川由紀子
同じく2017年の優勝メンバーであるジャカ・ブラジッチも、巧みなボールハンドリングと俊敏さ、そして高いシュート力を誇る好選手。インサイドには、ドンチッチと抜群の相性を見せるマイク・トビーが定着している。
アメリカで生まれ育ったトビーは、東京五輪の前にスロベニア国籍を取得すると、さっそくこの大会で平均13.7点、10.5リバウンドとチーム唯一のダブルダブルを記録。外からも打てるビッグマンは、すでにチームに欠かせない存在になっている。
伝統的にシュート力に優れた選手が揃うスロベニアは、東京五輪では大会最多の平均100.8点をマーク。昨年のユーロバスケットでも24チーム中4位の91.3点と、高い攻撃力を発揮した。しかし連覇を目指し優勝候補の一角として迎えたこの大会で、準々決勝で伏兵ポーランドに敗れたのはスロベニアにとって失態とも言えた。
背中を痛めた影響もあって苛立っていたドンチッチはこの試合、最終クォーター残り3分でファウルアウトしている。熱くなりやすい性格なだけに、冷静さを失わないメンタルコントロールもW杯に向けての教訓にしたいところだ。
今回は独立後4回目のW杯出場となるが、初出場の2006年日本大会から9位、8位、7位と一歩ずつ順位を上げてきたスロベニアが目指すのは、もちろん優勝だ。2019年の前回大会の出場を逃したのは、当時欧州王者だった彼らにとって大きな屈辱だった。負けん気が人一倍強いドンチッチの闘争心も、一層燃え上がったという。
FIBAランク7位の彼らが、ベネズエラ(同17位)、ジョージア(同32位)、カーボベルデ(同64位)と相まみえるグループFを首位で勝ち抜けるのはほぼ確実。2次ラウンドでは、強豪ひしめくグループE(オーストラリア/同3位、ドイツ/同11位、フィンランド/同24位、日本/同36位)を勝ち抜けた2チームと対戦することになる。
本番前最後の調整の一環として、スロベニアは8月19日に有明アリーナで日本代表と対戦する。最終ロスターで挑むことが濃厚な一戦。スロベニアが優勝候補かどうか、じっくり観察できる格好の機会になりそうだ。
文●小川由紀子
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