2011年のマブズは、レギュラーシーズンで57勝をあげてウエストの第3シードを獲得。ポートランド・トレイルブレイザーズとのファーストラウンドを4勝2敗で突破すると、コビー・ブライアント率いる2連覇中のロサンゼルス・レイカーズをセミファイナルでスウィープ、カンファレンス・ファイナルではケビン・デュラント(現フェニックス・サンズ)、ラッセル・ウエストブルック(現クリッパーズ)擁するサンダーを4勝1敗で退けた。
ファイナルではマイアミ・ヒート相手に1勝2敗の劣勢から3連勝で巻き返し、4勝2敗でシリーズ制覇。この年のヒートはレブロン・ジェームズ(現レイカーズ)、ドゥエイン・ウェイド、クリス・ボッシュによる“スリーキングス”結成初年度で、下馬評はヒート有利の展開ながら絶妙なケミストリーで大方の予想を覆してみせた。
当時のマブズにはノビツキーの周りにスコアラー兼ハンドラーのジェイソン・テリー(当時33歳)、万能ディフェンダーのショーン・マリオン(同33歳)、リムプロテクターのタイソン・チャンドラー(同28歳)、リーダーとして攻守両面でいぶし銀の働きが光ったキッド(同38歳)など、経験豊富な役者が揃っていた。
4月11日に米メディア『Clutch Points』で公開された記事の中で、キッドHCは今年と2011年のチームについてこうも分析している。
「最も重要なのは、チームだということ。我々はルカとカイ(アービングの愛称)のことについてたくさん話している。だがその周りに数多くのピースがあってこそなんだ。その点は、2011年のチームにすごくよく似ている。
あの時はダークとテリーについて話されていたが、チームには相手の注意をあまり引かないベテラン陣がたくさんいた。彼らがそれぞれの役割を把握し、ハイレベルで仕事をこなしていたんだ。すべては勝つためにね」
当時のキッドはキャリア晩年で、チーム最年長としてプレーオフを迎えたが、全21試合に先発出場し、平均35.4分間プレー。平均9.3点、4.5リバウンド、7.3アシスト、1.90スティールに3ポイント成功率37.4%(平均2.0本成功)をマーク。アシスト数(153本)とスティール数(40本)、3ポイント成功数(43本)は、同年のプレーオフでリーグ最多を誇った。
2024年と2011年のマブズ。両メンバーを誰よりも知るキッドがそう語るのだから、この2チームには似通っている部分があるのだろう。
とはいえ、今年のマブズが当時の優勝チームに肩を並べるためには、ウエスト決勝を突破し、ファイナルで球団史上2度目のリーグ制覇を達成することが条件となる。
「誰もスタッツなんて気にしていなかった。あのチームの中で何人かはアウォードを勝ち獲る可能性もあった。だが最終的に、全員がチームのこと、お互いのことしか気にかけていなかったんだ」
そう当時を振り返るキッドHCが、2011年に味わった経験を、ドンチッチやアービングをはじめとする今の選手たちへ伝達し、再び頂上決戦に舞い戻るか。第5戦以降も引き続き注目だ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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当時のマブズにはノビツキーの周りにスコアラー兼ハンドラーのジェイソン・テリー(当時33歳)、万能ディフェンダーのショーン・マリオン(同33歳)、リムプロテクターのタイソン・チャンドラー(同28歳)、リーダーとして攻守両面でいぶし銀の働きが光ったキッド(同38歳)など、経験豊富な役者が揃っていた。
4月11日に米メディア『Clutch Points』で公開された記事の中で、キッドHCは今年と2011年のチームについてこうも分析している。
「最も重要なのは、チームだということ。我々はルカとカイ(アービングの愛称)のことについてたくさん話している。だがその周りに数多くのピースがあってこそなんだ。その点は、2011年のチームにすごくよく似ている。
あの時はダークとテリーについて話されていたが、チームには相手の注意をあまり引かないベテラン陣がたくさんいた。彼らがそれぞれの役割を把握し、ハイレベルで仕事をこなしていたんだ。すべては勝つためにね」
当時のキッドはキャリア晩年で、チーム最年長としてプレーオフを迎えたが、全21試合に先発出場し、平均35.4分間プレー。平均9.3点、4.5リバウンド、7.3アシスト、1.90スティールに3ポイント成功率37.4%(平均2.0本成功)をマーク。アシスト数(153本)とスティール数(40本)、3ポイント成功数(43本)は、同年のプレーオフでリーグ最多を誇った。
2024年と2011年のマブズ。両メンバーを誰よりも知るキッドがそう語るのだから、この2チームには似通っている部分があるのだろう。
とはいえ、今年のマブズが当時の優勝チームに肩を並べるためには、ウエスト決勝を突破し、ファイナルで球団史上2度目のリーグ制覇を達成することが条件となる。
「誰もスタッツなんて気にしていなかった。あのチームの中で何人かはアウォードを勝ち獲る可能性もあった。だが最終的に、全員がチームのこと、お互いのことしか気にかけていなかったんだ」
そう当時を振り返るキッドHCが、2011年に味わった経験を、ドンチッチやアービングをはじめとする今の選手たちへ伝達し、再び頂上決戦に舞い戻るか。第5戦以降も引き続き注目だ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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