注目はいずれも敵地で戦う17日のラプターズ戦、22日のヒート戦、28日のミルウォーキー・バックス戦。八村が復帰している可能性が高いこの３試合は、いずれもイースト上位チームと厳しいゲームを強いられそうだ。

　ニック・ナースＨＣ率いる昨季王者のラプターズは、ゾーンやボックスワンといったユニークなディフェンスを敷いてくるチーム。八村は貴重な経験を積むことができるに違いない。

　ヒートとはここまで１勝１敗。ホームではリーグトップの15勝１敗と圧倒的な強さを誇る上、先日の試合では主力不在のウィザーズに黒星を喫したこともあり、序盤からアグレッシブに仕掛けてくるはずだ。チームの勝敗ももちろん大切なのだが、八村としてはケンドリック・ナン、タイラー・ヒロといった新人王の候補選手たちとの対戦で、どれだけインパクトを残せるかも重要となる。
  　そしてバックス戦は昨季のシーズンＭＶＰ、ヤニス・アデトクンボと初のマッチアップが期待される最注目の試合だ。プレシーズンゲームでの同カードはアデトクンボが欠場したため、ＮＢＡで２人の直接対決が行なわれるのはこの試合が初となる。

　日本のバスケットボール界を背負って立つ八村にとって、シーズン後半の出来は今夏に行なわれる東京五輪での戦いに大きく影響を及ぼすかもしれない。この一大イベントに弾みをつけるためにも、2020年も見事なパフォーマンスを期待したい。

文●秋山裕之（フリーライター）

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