とはいえ、欧州バスケ界から10年以上も遠ざかっている中でのユーロリーグ挑戦についてスプリッターは、「興奮や不安が入り混じった気持ち」と率直に語っている。

「すべてを抜本的に変えるようなことはせず、すでに彼らが持っている特別なものを尊重しながら、選手と話し合って進めていきたい」

　スパーズ時代の盟友、トニー・パーカーがオーナーを務め、ナンド・デ・コロが所属するアスベルと、国内、ユーロリーグ両方で対戦するのも、有意義な体験となることだろう。
  　しかしその前にスプリッターは、ブラジル代表のコーチングスタッフとしてパリオリンピックに挑む。現役時代に４度のワールドカップ、12年のロンドン五輪に出場しているOBのサポートは、選手たちにとって大きな活力だ。

　スプリッター曰く、ラトビアを破った最終予選はチームにとってのベストマッチであり、アレクサンダー・ペトロビッチHCの指導力を絶賛していた。

　チームのエースである元NBA選手のブルーノ・カボクロ（パルチザン）は、本戦前にラスベガスでのサマーリーグに参戦。NBA復帰を目指しているとのことで、彼も大いに波に乗っているようだ。

　８月２日の日本との対戦は、激戦となるだろう。

文●小川由紀子

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