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パリ五輪

【パリ五輪】初戦で王者アメリカと対するセルビア。W杯準優勝チームにNBAとユーロリーグのMVPを加えた最強メンバーが集結<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.07.26

 オリンピックではグループCでアメリカ、プエルトリコ、南スーダンと対戦するが、スベティスラフ・ペシッチHCは「誰もが当たりたくないのがアメリカ。ただ彼らと同じ組に入ったことで、決勝トーナメント(準々決勝)では顔を合わせることがない」と前向きにコメント。グループ突破は「ほぼ確実」と捉え、すでにその先を見据えている自信がうかがえる。

 パス回しもこなしつつ、要所で3ポイントを突き刺すボグダノビッチを筆頭に、成長目覚ましい21歳のヨビッチ、国際トーナメント巧者のグドゥリッチ、名司令塔にしてクラッチプレーヤーのミチッチ、そして頭脳派オールラウンダーのヨキッチ。彼らスター選手以外にも、ゴンザガ大出身で2021年のNBAドラフトでフィラデルフィア・76ersから指名(50位)されているペトルシェフやアブラモビッチのような技巧派がいて、紙の上ではほとんど死角がない。
 
 そんな彼らにとって、さらに頼もしい武器と言えるのが御年74歳のペシッチHCだ。

 2002年の世界選手権(現W杯)でユーゴスラビアを優勝に導いたFIBA殿堂入りの名将は、所属クラブでのデータに頼らず、チームに必要な戦力を的確に見極め、和を重んじるグループを作り上げることに定評がある。選手からはもちろん、メディアやファンからも絶大な尊敬を得ている。

 大黒柱のヨキッチは前回参加した2022年のユーロバスケット(欧州選手権)ではベスト16で終わっているだけに、母国のプライドを賭けた挑戦に燃えていることだろう。28日(日本時間29日00:15)の初戦で、いきなり金メダル大本命のアメリカと激突する。ティップオフはもう間もなくだ。

文●小川由紀子

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