スターティングセンターのジャレット・アレンは「まずは人として良いヤツかどうかが重要だ」と言う。

「新しいシステムやロッカールームにすぐに馴染める人物でなくちゃならない。その点、タイがすでに知り合いだったというのは助けになる。タイとつるんでるってだけで、俺たちにとっては、彼（ハンター）が良いヤツだとわかったようなものだ」

　アレンの言葉からジェロームのチーム内での人気ぶりがうかがえる。
  　昨季は足首の負傷によりわずか２試合のみの出場となったジェロームにとっても、今季は勝負の年だ。ここまで自己ベストの平均11.4点をマークし、１月24日のシクサーズ戦ではキャリアハイの33得点を叩き出した。盟友ハンターの存在はさらにポジティブな刺激となることだろう。

　コートの外でもともに過ごす時間が多いという２人は、９日のスーパーボウルもジェロームの家で一緒に観戦を楽しんだようだ（結果はハンターの地元フィラデルフィアのイーグルスが優勝。ジェロームは敗者側のカンザスシティ・チーフスを応援していたらしい）

　バージニア大のバスケ部の名前はバージニア・キャバリアーズという。６年ぶりの共闘が同じ“キャブス”で叶ったというのも、なんともドラマチックなシナリオだ。

文●小川由紀子