ゴベアはリーグ最高級のリムプロテクターである反面、オフェンスの武器が限定的で、守備面でもソーシャルメディアを通じて相手にやられたシーンばかりが拡散され、ネガティブなイメージを抱かれてきた。ランドルは守備面に難を抱え、オフェンスでもセルフィッシュと揶揄されることが多々あった。

　レイカーズ相手に会心のシリーズ勝利を飾った後、ゴベアはランドルとの関係や試合後にかけた言葉を明かした。
  「俺たちはともに勝ちたいだけなんだ。勝利を欲していて、まだ両方とも成し遂げていないけど、（優勝という）ゴールに向かって毎晩必死にやっている。試合後にジュリアスへ話したんだ。『君はキャリアを通して多くの侮辱を受けてきた。それは俺も同じ。この勝利は自分たちの物語を書き換えるいい機会で、勝利がそうしてくれるんだ』とね」

　１回戦を勝ち上がる過程でチームケミストリーも向上したウルブズ。ヒューストン・ロケッツ対ゴールデンステイト・ウォリアーズの勝者と対戦する次ラウンドも楽しみだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

【NBAプレーオフ】レイカーズ、奮闘及ばず１回戦敗退。八村塁がチーム２位の23得点もウルブズの高さに屈する＜DUNKSHOOT＞