ナイジェリアの初戦の相手はチームＵＳＡ。「アメリカは常に、全試合に勝つつもりで試合に挑んでいる。そして我々も、その姿勢を身につけてきている。最高のバージョンの自分たちを見せるつもりだ。楽しみでたまらないよ」とヒューリーＨＣは話す。

　ナイジェリアがオリンピックに出場するのは今回が２度目。現メンバーでは35歳のアイシャ・モハメッドが初出場だったアテネ大会（2004年）を経験している。

　司令塔エジン・カルー、2011年のＮＣＡＡチャンピオンであるアダオラ・エロヌなど、アメリカ生まれの選手も多い。また、アメリカ代表のエース、ネカ・オグウミケの妹エリカは今大会でナイジェリア代表を選択。初戦の姉妹対決も見どころになりそうだ。
  　その他のグループは、Ａ組が韓国、セルビア、スペイン、カナダ、Ｃ組がオーストラリア、中国、プエルトリコ、ベルギーという顔ぶれ。過去５大会で表彰台に上がっている（銀メダル３回、銅メダル２回）世界ランキング２位のオーストラリアは、今大会での金メダル獲得を明確な目標に掲げ、サンディ・ブロンデッロＨＣも「何ひとつ漏れがないように、完璧に準備して大会に臨む」と、並々ならぬ意気込みを見せている。

「選手たちは初の金メダルを獲る気でグループリーグに挑む。そしてそれを実現できるだけの戦力もある。あとはその野望に見合った努力と、実戦でのパフォーマンスができるか。東京でオーストラリアを誇れる存在にする」

　開催自体が不透明ななかでも、各国のプレーヤーたちは、選手人生を賭けて懸命に準備に取り組んでいる。それだけでもすでに、人々に勇気を与えてくれているのは間違いない。

文●小川由紀子

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