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NBA

【NBAドラフト候補】フランスの大器ウスマン・ジェン。欧州発、NBL経由で目指す世界最高峰の舞台<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.06.17

NBLでは当初は苦しんだが、徐々にポテンシャルを発揮。18歳としては上々の成績を残した。(C)Getty Images

NBLでは当初は苦しんだが、徐々にポテンシャルを発揮。18歳としては上々の成績を残した。(C)Getty Images

 INSEPである程度もまれたとはいえ、正真正銘のプロリーグは初体験だったジェンにとって、開幕当初は「自分がやろうとしているプレーができなかった」と、フラストレーションのたまる苦悩の時期となった。

 それでも、シャミールHCの献身的なサポートもあって徐々にプレータイムも増加。今年4月にドラフトへのエントリーを表明した頃には、平均20.8分のプレータイムで8.9点、3.2リバウンドと、18歳としては及第点と呼べる数字をあげるまでに成長していた。

「実力派の選手たちとタフなリーグでプレーするというのは、自分にとって本当に良い経験だった。ここで多くのことを学んだ。フランスで見ていたよりもずっと良い選手たちと対戦できたことは、成長の大きな助けになった」と、ジェンはNBLで得た手応えを語っている。
 
 彼のプレーの特徴として挙げられるのは、“シルクのよう”と形容される、なめらかなボールハンドリングやパスワークだ。NBLでのシーズンを経て、ボール扱いがさらに上達したこと、そしてディフェンス面では1番から4番までをマークできるようになったと、本人も成果を口にしている。

 シュート成功率も日々向上中だ。彼が繰り返しビデオを見て研究しているのは、同胞の大先輩であるニコラ・バトゥームや、昨年トロント・ラプターズから4位で指名され、今季の新人王に選ばれたスコッティ・バーンズだそうだ。

「いろいろなことをこなすという点で、自分はバーンズと少し似ているところがあると思う」とジェンは自己評価している。

 モックドラフト(各メディアの指名予想)では、1巡目での指名が有力視されるなか、欧州プレーヤーの指導経験が豊富なグレッグ・ポポビッチHCのサンアントニオ・スパーズや、若手中心に再建中のオクラホマシティ・サンダー、ヒューストン・ロケッツなどの名前が挙がっている。ドラフト当日、フランスの大器が何番目に名前を呼ばれるのか注目だ。

文●小川由紀子
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