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NBA

ドンチッチ擁するスロベニアの敗戦、退場者続出のジョージアvsトルコ戦――波乱ずくめのユーロバスケット3戦目レポート<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2022.09.06

 スペイン代表のベテラン、ルディ・フェルナンデスは「なかには連戦に慣れていない選手もいて、いいペースがつかめなかった」と敗因を語ったが、この“連戦”についてはフランス代表のエバン・フォーニエ(ニューヨーク・ニックス)は次のように述べている。

「NBA の連戦とユーロバスケットの連戦ではまったく意味が違う。試合数が少ない分、ユーロバスケットはより密度が濃い。FIBAはスケジュールを考えるべきだ」

 ドンチッチもこのフォーニエの意見に賛同。スロベニアは、24時間以内に第2戦のハンガリー戦と第3戦のボスニア・ヘルツェゴヴィナ戦をこなす超ハードスケジュールだった。

「(スケジュールは)変えるべきだろうね。みんなにとって休みが少なすぎる。そうなるとケガをしやすいし、それは所属クラブにとっても大きな問題になる」(ドンチッチ)
 
 一方、グループAの会場となっているオリンピック・パレス(キャパシティ1万人)では、トルコのアタマンHCとスペインのセルヒオ・スカリオロHCが、観客の少なさに苦言を呈する場面があった。トルコ対ブルガリア戦の観客数は1600人。

 ホスト国ジョージアが、欧州の人気国スペインと対戦した試合に至ってはわずか1100人と、ユーロリーグの大観衆に慣れている両指揮官にとって、この寂しい会場の雰囲気が異質に感じたのも無理はない。
 
 アメリカからスペインに帰化した元NBA選手のロレンゾ・ブラウンが会見で「アメリカにいる家族や親戚も、テレビでこの大会を見てくれている」と語ると、スカリオロHCが横から、「このアリーナにいる観客数より、オンラインで見ているロレンゾの親戚の方が多い」と、辛辣なジョークを飛ばす一面もあった。

 そんな数々の問題を露呈しつつ、グループリーグも佳境の第4戦に突入。依然未勝利のグループBのリトアニアがここで敗退してしまうのか注目が集まる。

文●小川由紀子
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