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NBA

八村塁、デビュー戦以来のダブルダブルで成長を証明!“クラッチタイム“での精度が今後の課題に

秋山裕之

2019.12.11

八村は相手のドライブを止めるなど守備でも奮闘。手薄なインサイド陣の軸になりつつある。(C)Getty Images

八村は相手のドライブを止めるなど守備でも奮闘。手薄なインサイド陣の軸になりつつある。(C)Getty Images

 しかし、チームは即座に再逆転を許すと、八村も相手ディフェンスの前に沈黙。ホーネッツはエースのビールとこの日大当たりのベルターンスへのマークを徹底し、八村がペイントエリアでボールを持ったらカバーで対応。八村は残り約2分からキャッチ&シュートに右コーナー付近からの3ポイントを放つも、いずれもミス。104-108で迎えた残り46秒にはポンプフェイクでディフェンダーをかわして難しい体勢からジャンパーを放ったが、リングに嫌われた。

 ウィザーズはベルターンスの意地の3ポイントで2点差まで迫ったものの、残り7.7秒でマイルズ・ブリッジズにとどめの3ポイントを食らって、107-114で悔しい敗戦となった。

 前回対戦のリベンジを果たしたホーネッツは、グラハムが29得点に6アシスト、テリー・ロジアーが17得点、7アシスト、ブリッジズが値千金の3ポイントを含む16得点、ワシントンが15得点をマーク。さらにビオンボが13得点、15リバウンド、ゼラーが14得点、10リバウンドと両センターがダブルダブルの活躍を見せた。

 一方のウィザーズは、ベルターンスがいずれもキャリアハイとなる8本の3ポイントを含む32得点。ビールが16得点、9アシスト、司令塔のスミスが13得点、5アシストをあげたが、ベルターンス以外は3ポイントが3/23(成功率13.0%)と決め手を欠いた。
 
 八村は32分48秒のプレータイムで18得点(フィールドゴール7/16、3ポイント0/1、フリースロー4/6)にキャリアハイの12リバウンド、2アシスト、1スティールをマーク。デビュー戦以来、自身2度目のダブルダブルを記録した。

 ウィザーズと対戦するチームは、十中八九がエースのビールへダブルチームを仕掛けてボールを手放すように仕向けており、勝利するためにはそのほかの選手のステップアップが不可欠。この日はベルターンスというリーグ屈指の飛び道具が絶好調だったものの、最善のディフェンスを遂行させたホーネッツの前に一歩及ばなかった。

「ルイには調子が悪い時でもゲームプランを変えてほしくない。そのために積極的なゲームプランがあるんだ。我々はミスをしているという見方ではなく、いかにいいシュートを選んで放っているかを評価している。ルイのメンタルの切り替えは素晴らしい」

 クラッチタイムにシュートを決められなかった八村にとって、この日の一戦はスコット・ブルックスHCが試合前に語っていたことがそのまま表面化したかのような結果となった。敗戦に悔しさを滲ませた八村だが、一歩ずつ課題を克服しているのも事実。今後も臆することなくショットを放ち続けてほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)
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