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「そんなことをしたら選手の半分を失う」アジア人差別のデリ・アリへの処分検討に、パレスの元オーナーが持論!

サッカーダイジェストWeb編集部

2020.02.12

不適切な投稿について謝罪したアリだが、厳しい非難に晒されている。(C)Getty Images

 トッテナムのデリ・アリは、新型コロナウイルスを巡り、アジア人を揶揄する動画をSNSに投稿したことで批判を浴びた。クラブやリーグが罰則を科すとも報じられている。

 だが、クリスタル・パレスの元オーナーであるサイモン・ジョーダンは、アリに罰金などの処分を科すべきではないと主張した。サッカー選手を教育するのが先決と訴えている。

 ジョーダンは『talkSport』でアリの行為を「まったく身勝手で無知で愚か」と批判。そのうえで「だが、愚かだからといって処分するのか?」と続けた。

「選手たちが愚かだからと処分するのでは、プレミアリーグ(の選手)の半分を失うことになるぞ。すべてに攻撃するような風潮に少しうんざりしているんだ。人々がユーモアを失ったと思う」
 
 ジョーダンは「オーナーやクラブはどうする?選手たちに『SNS使用を止める。君の世界とのコミュニケーション能力を検閲する』とでも言うのか?」とコメントしている。

「それでは、SNS禁止が条項に含まれる契約にサインしたくないという選手たちばかりになる。我々が好むと好まざるとにかかわらず、SNSは現象になっているんだ」

「クラブやイングランド・サッカー協会が話し合うべきだ。選手たちに何ができ、何ができないかの青写真が必要だよ。明確なガイドラインを与え、教育し、それから選手たちがそれでも愚かでいたいかを見てみるべきだ」

 SNS使用禁止が現実的でなく、サッカー選手に教育が必要という点には、賛同する声も多いだろう。一方で、アリの軽率な行動が多くの人を傷つけ、だからこそ問題視されているのも事実だ。協会やクラブの対応が待たれる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部