現地11月1日に行なわれたオランダ・エールディビジ第11節で、フェイエノールトはフォレンダムを3-1で下した。
本拠地デ・カイプでの一戦、開始から攻勢に出たフェイエノールトは19分に右からのクロスを上田綺世がダイレクトで合わせて先制ゴールを奪うと、その7分後にはキャプテンのセム・スタインが加点。59分に1点を返されたものの、リードを保ったまま迎えた89分、セットプレーから上田のヘディングシュートでトドメを刺している。
今季4度目の複数得点で通算ゴール数は「13」。90分間のスタッツを見ると、ボールタッチ28回でシュート8回(枠内3回、枠外4回、ブロック1回)、パス9回(成功8回)、チャンスメイク1回、タックル1回、地上デュエル6回(勝利4回)、空中デュエル9回(勝利3回)、被ファウル3回、ファウル1回を記録した(データ専門サイト『FOTMOB』より)。
しっかりと結果を残した背番号9だが、一方で逸機が3回あったことで、ロビン・ファン・ペルシ監督からは、「2ゴールを決めたのは素晴らしい。彼にとっても、チームにとっても嬉しいことだ。しかし、本来の鋭さを持った彼であれば、5点は取れていたはずだ。彼自身もそれを分かっている。得点機に絡む動きは文句なしで、それは非常にポジティブだ。ただ、ストライカーとして5、6回も決定機があるなら、もっと決めなければならない」と苦言を呈された(スポーツ専門チャンネル『ESPN』より)。
対してクラブの公式サイトは試合レポートの記事で、「上田が今季リーグ13点目となるゴールを決め、全ての不安を打ち消した。この得点により、日本人ストライカーはフェイエノールトを得失点差でPSVの上に留まらせる決定的な役割を果たした」と、その働きを称えている。
現地メディアも、日刊紙『De Telegraaf』は「フェイエノールトは、ほぼ70分間にわたって一方通行の道路を走るようにプレー。そこには障害も、時速30キロの制限標識も、フォレンダムの選手が横断する横断歩道もなかった」と、ホームチームが攻勢を維持して多くのチャンスを迎えていたことを示し、上田の"逸機"にも次のように言及した。
「試合開始からわずか10分の間に、上田はすでにエールディビジ得点王としての地位を大きく固められるほどのチャンスを得ていた。アニス・ハジ・ムサとルチアーノ・ヴァレンテが絶えず彼を探し続けたが、20分まではストライカーの照準は定まっていなかった。ジバイロ・リードから提供された4回目のチャンスで、ついに彼は強烈なシュートを叩き込んだ」
一方で、「フェイエノールトが失点してフォレンダムに一瞬の希望を与えるも、得点王の上田が救った」と題した記事では、「フェイエノールトにとって"解放"の3点目! 上田がファン・インボムの蹴ったFKを見事にヘディングで合わせ、遠いサイドのコーナーに叩き込んだ」とポジティブに報じている。
地元ロッテルダムの公共放送局『RTV Rijnmond』は彼の2つのゴールについて、「右SBのジバイド・レアドが低いクロスを送ると、上田が巧みに処理。やや後方に流れたボールを、クロスバーの下をかすめるようにシュートし、ゴールネットを揺らした」「デ・カイプで生まれたアジア人同士による得点。ファン・インボムが右サイドからFKを蹴り込むと、上田が空中に舞い上がり、容易くヘディングで押し込んだ」と、それぞれ綴った。
有識者の見解では、ポッドキャスト『Feyenoord: De Verlenging』でオランダ人ジャーナリストのデニス・ファン・エルセル氏が「上田はオランダでは育成されないタイプの選手だ。我々が育てているのは、ブライアン・ブロビーやヨシュア・ジルクゼーのように、ゴールを決めない"意味のない"ストライカーばかりだ」と自国の選手を引き合いに出し、この日本代表ストライカーの有能ぶりを強調している。
同氏は加えて、レジェンドのマルコ・ファン・バステンが先日、上田について「押し込むだけの得点が多い」との辛口評価に対し、「事実として完全に間違っている。これこそが、ファン・バステンの問題だ。現役時代の彼はあまりにも高いレベルにいたがゆえに、その基準で見ると、今回のような発言になってしまう。上田はフェイエノールトにとって十分すぎるほど優れた選手であり、それを実際に証明している」と反論。11戦13発の日本代表FWを擁護した。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】2ゴールを決めた上田綺世の最新試合!
本拠地デ・カイプでの一戦、開始から攻勢に出たフェイエノールトは19分に右からのクロスを上田綺世がダイレクトで合わせて先制ゴールを奪うと、その7分後にはキャプテンのセム・スタインが加点。59分に1点を返されたものの、リードを保ったまま迎えた89分、セットプレーから上田のヘディングシュートでトドメを刺している。
今季4度目の複数得点で通算ゴール数は「13」。90分間のスタッツを見ると、ボールタッチ28回でシュート8回(枠内3回、枠外4回、ブロック1回)、パス9回(成功8回)、チャンスメイク1回、タックル1回、地上デュエル6回(勝利4回)、空中デュエル9回(勝利3回)、被ファウル3回、ファウル1回を記録した(データ専門サイト『FOTMOB』より)。
しっかりと結果を残した背番号9だが、一方で逸機が3回あったことで、ロビン・ファン・ペルシ監督からは、「2ゴールを決めたのは素晴らしい。彼にとっても、チームにとっても嬉しいことだ。しかし、本来の鋭さを持った彼であれば、5点は取れていたはずだ。彼自身もそれを分かっている。得点機に絡む動きは文句なしで、それは非常にポジティブだ。ただ、ストライカーとして5、6回も決定機があるなら、もっと決めなければならない」と苦言を呈された(スポーツ専門チャンネル『ESPN』より)。
対してクラブの公式サイトは試合レポートの記事で、「上田が今季リーグ13点目となるゴールを決め、全ての不安を打ち消した。この得点により、日本人ストライカーはフェイエノールトを得失点差でPSVの上に留まらせる決定的な役割を果たした」と、その働きを称えている。
現地メディアも、日刊紙『De Telegraaf』は「フェイエノールトは、ほぼ70分間にわたって一方通行の道路を走るようにプレー。そこには障害も、時速30キロの制限標識も、フォレンダムの選手が横断する横断歩道もなかった」と、ホームチームが攻勢を維持して多くのチャンスを迎えていたことを示し、上田の"逸機"にも次のように言及した。
「試合開始からわずか10分の間に、上田はすでにエールディビジ得点王としての地位を大きく固められるほどのチャンスを得ていた。アニス・ハジ・ムサとルチアーノ・ヴァレンテが絶えず彼を探し続けたが、20分まではストライカーの照準は定まっていなかった。ジバイロ・リードから提供された4回目のチャンスで、ついに彼は強烈なシュートを叩き込んだ」
一方で、「フェイエノールトが失点してフォレンダムに一瞬の希望を与えるも、得点王の上田が救った」と題した記事では、「フェイエノールトにとって"解放"の3点目! 上田がファン・インボムの蹴ったFKを見事にヘディングで合わせ、遠いサイドのコーナーに叩き込んだ」とポジティブに報じている。
地元ロッテルダムの公共放送局『RTV Rijnmond』は彼の2つのゴールについて、「右SBのジバイド・レアドが低いクロスを送ると、上田が巧みに処理。やや後方に流れたボールを、クロスバーの下をかすめるようにシュートし、ゴールネットを揺らした」「デ・カイプで生まれたアジア人同士による得点。ファン・インボムが右サイドからFKを蹴り込むと、上田が空中に舞い上がり、容易くヘディングで押し込んだ」と、それぞれ綴った。
有識者の見解では、ポッドキャスト『Feyenoord: De Verlenging』でオランダ人ジャーナリストのデニス・ファン・エルセル氏が「上田はオランダでは育成されないタイプの選手だ。我々が育てているのは、ブライアン・ブロビーやヨシュア・ジルクゼーのように、ゴールを決めない"意味のない"ストライカーばかりだ」と自国の選手を引き合いに出し、この日本代表ストライカーの有能ぶりを強調している。
同氏は加えて、レジェンドのマルコ・ファン・バステンが先日、上田について「押し込むだけの得点が多い」との辛口評価に対し、「事実として完全に間違っている。これこそが、ファン・バステンの問題だ。現役時代の彼はあまりにも高いレベルにいたがゆえに、その基準で見ると、今回のような発言になってしまう。上田はフェイエノールトにとって十分すぎるほど優れた選手であり、それを実際に証明している」と反論。11戦13発の日本代表FWを擁護した。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】2ゴールを決めた上田綺世の最新試合!
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