バルセロナは、2023年からホームスタジアム「カンプ・ノウ」の全面改修を行なっており、その間はモンジュイックの「エスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニス」をホームとして使用してきたが、11月22日のラ・リーガ第13節アスレティック・ビルバオ戦から待望の“帰還”を果たす。
改修工事は続いているものの、月曜日に地元議会から、収容人数4万5401人という上限で試合を開催するライセンスを取得したバルサ。現時点では、スタジアムの下の2層は完成しているが、3層目の工事が進行中で、さらに屋根を追加する必要がある。工事は2027年までに完全に終了する予定で、その時点で収容人数は10万5000人に増加するようだ。
工事の遅れにより、当初の計画より約1年遅れで実現したカンプ・ノウ復帰。スポーツ専門チャンネル『ESPN』によれば、「10月に初めてスタジアムを再開する許可を得たが、当時の収容人数制限は2万5991人に止まったため、クラブとして経済的にも即時再開の必要はないと判断。その後、11月初めにテストイベントを開催し、2万3000人弱のファンが来場した公開練習を経て、ジョアン・ラポルタ会長がこれを成功と評価、収容人数拡大の許可を求める書類を先週提出し、ついに朗報を受け取った」という。
「クレ(バルサ・ファン)」にとっては待ちに待った瞬間と言えるだろうが、マドリードのスポーツ紙『MARCA』によれば、リニューアルしたカンプ・ノウのチケット価格は非常に高騰しており、最も安いゴール裏やコーナー席ですら199ユーロ(約3万6000円)で、1階席のピッチに近い席は589ユーロ(約10万6000円)、そしてボックス席などのプレミアムチケットは1000ユーロ(約18万円)に達する(クラブ会員は20%の割引があり、モンジュイックでシーズンチケットを購入している場合にはさらに安価になる模様)。
なおチャンピオンズリーグは12月9日にホームでのフランクフルト戦が予定されているが、これがカンプ・ノウとモンジュイックのどちらで開催されるかはまだ不明だという。シーズン途中の会場変更に関して、UEFA(欧州サッカー連盟)とラ・リーガの規則は若干異なるためだが、『MARCA』紙は「ラポルタ会長は、役員席の屋根付きエリアを含む、UEFA側の要件を全て満たせる予定だとして、変更は可能だと自信を示している」と報じている。
さて、バルサがようやく一歩前進しようとしている一方で、宿敵レアル・マドリーはひと足先(昨年)にホームスタジアムの改装を終了。このたびブランド強化のために、これまでの「サンティアゴ・ベルナベウ」から「ベルナベウ」に名称を短縮する発表するなど、多機能の最新鋭スタジアムを経営戦略に利用し始めている。
また11月には、アメリカ「NFL」のマイアミ・ドルフィンズ対ワシントン・コマンダーズ戦を開催。『MARCA』紙は、この試合の取材に本国から訪れたジャーナリストたちの「アメリカには、こんなスタジアムはない」「ベルナベウは映画『スターウォーズ』を思い起こさせる。映画に出てくる元老院のようだ。形状や観客の配置など、アメリカのスタジアムとは全く違う」といったベルナベウへの“賛辞”を紹介した。
外観も内部もまさに「未来的」なベルナベウ。マドリーに関係する者にとっては誇らしいスタジアムであるようだが、それゆえに宿敵バルサに対する対抗心も加わって、クラブの専門サイト『Defensa Central』は以前に、リニューアル中のカンプ・ノウに対してネガティブな見解を示した建築家イグナシオ・モレンテ・ヘマス氏のYouTube動画『Mi Espacio Vital』におけるコメントを伝えている。
同メディアは、「モレンテ氏は、バルサは巨額の投資を行なったにもかかわらず、新しいスタジアムは古臭い外観になり、さらに数年で時代遅れになるだろうと断言した。また、本来は都市にとって建築的な象徴になるべきだが、そうはならないと考えている。実際、彼は承認されたデザインについて『世界最高レベルのスタジアムになり得るものからは程遠い』と強調している」と報じた。また同氏は、収容人員をこれまでより2万人も増やした点による、渋滞などの様々な問題にも「対応しきれなくなるだろう」との懸念を示したという。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】6-1快勝!CLオリンピアコス戦ハイライト
改修工事は続いているものの、月曜日に地元議会から、収容人数4万5401人という上限で試合を開催するライセンスを取得したバルサ。現時点では、スタジアムの下の2層は完成しているが、3層目の工事が進行中で、さらに屋根を追加する必要がある。工事は2027年までに完全に終了する予定で、その時点で収容人数は10万5000人に増加するようだ。
工事の遅れにより、当初の計画より約1年遅れで実現したカンプ・ノウ復帰。スポーツ専門チャンネル『ESPN』によれば、「10月に初めてスタジアムを再開する許可を得たが、当時の収容人数制限は2万5991人に止まったため、クラブとして経済的にも即時再開の必要はないと判断。その後、11月初めにテストイベントを開催し、2万3000人弱のファンが来場した公開練習を経て、ジョアン・ラポルタ会長がこれを成功と評価、収容人数拡大の許可を求める書類を先週提出し、ついに朗報を受け取った」という。
「クレ(バルサ・ファン)」にとっては待ちに待った瞬間と言えるだろうが、マドリードのスポーツ紙『MARCA』によれば、リニューアルしたカンプ・ノウのチケット価格は非常に高騰しており、最も安いゴール裏やコーナー席ですら199ユーロ(約3万6000円)で、1階席のピッチに近い席は589ユーロ(約10万6000円)、そしてボックス席などのプレミアムチケットは1000ユーロ(約18万円)に達する(クラブ会員は20%の割引があり、モンジュイックでシーズンチケットを購入している場合にはさらに安価になる模様)。
なおチャンピオンズリーグは12月9日にホームでのフランクフルト戦が予定されているが、これがカンプ・ノウとモンジュイックのどちらで開催されるかはまだ不明だという。シーズン途中の会場変更に関して、UEFA(欧州サッカー連盟)とラ・リーガの規則は若干異なるためだが、『MARCA』紙は「ラポルタ会長は、役員席の屋根付きエリアを含む、UEFA側の要件を全て満たせる予定だとして、変更は可能だと自信を示している」と報じている。
さて、バルサがようやく一歩前進しようとしている一方で、宿敵レアル・マドリーはひと足先(昨年)にホームスタジアムの改装を終了。このたびブランド強化のために、これまでの「サンティアゴ・ベルナベウ」から「ベルナベウ」に名称を短縮する発表するなど、多機能の最新鋭スタジアムを経営戦略に利用し始めている。
また11月には、アメリカ「NFL」のマイアミ・ドルフィンズ対ワシントン・コマンダーズ戦を開催。『MARCA』紙は、この試合の取材に本国から訪れたジャーナリストたちの「アメリカには、こんなスタジアムはない」「ベルナベウは映画『スターウォーズ』を思い起こさせる。映画に出てくる元老院のようだ。形状や観客の配置など、アメリカのスタジアムとは全く違う」といったベルナベウへの“賛辞”を紹介した。
外観も内部もまさに「未来的」なベルナベウ。マドリーに関係する者にとっては誇らしいスタジアムであるようだが、それゆえに宿敵バルサに対する対抗心も加わって、クラブの専門サイト『Defensa Central』は以前に、リニューアル中のカンプ・ノウに対してネガティブな見解を示した建築家イグナシオ・モレンテ・ヘマス氏のYouTube動画『Mi Espacio Vital』におけるコメントを伝えている。
同メディアは、「モレンテ氏は、バルサは巨額の投資を行なったにもかかわらず、新しいスタジアムは古臭い外観になり、さらに数年で時代遅れになるだろうと断言した。また、本来は都市にとって建築的な象徴になるべきだが、そうはならないと考えている。実際、彼は承認されたデザインについて『世界最高レベルのスタジアムになり得るものからは程遠い』と強調している」と報じた。また同氏は、収容人員をこれまでより2万人も増やした点による、渋滞などの様々な問題にも「対応しきれなくなるだろう」との懸念を示したという。
構成●THE DIGEST編集部
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