スペインの大手ラジオ局『Cadena SER』の人気スポーツ番組『カルセル・デポルティボ』のライブ中継中にスタジオに緊張が走った。
グループリーグを1位か2位で抜けると、決勝トーナメント1回戦の相手は、アルゼンチンが入ったグループJのチームになると判明したからだ。FIFAランキング1位のスペインと2位のアルゼンチンは本来、決勝戦まで対戦しないように、トーナメントの異なる山に配置することが事前に発表されていたが、それはあくまで両者が1位で通過したときの話だ。どちらかが2位抜けした場合は、早々に対戦する結果となった。
自ずと以降の番組では、スペインのグループHとともにグループJに振り分けられるチームにも目が向けられた。
著名なジャーナリスト、アクセル・トーレス氏がポット2の中で3番目に対戦したくない相手と語っていたウルグアイがグループHに振り分けられた瞬間、2度目の緊張が走ったが、その直後にアルゼンチンのグループにオーストリアが入ると分かり、一息ついた。ポット3以降も、サウジアラビアとカーポベルデがスペイン、アルジェリアとヨルダンがアルゼンチンと同居する形となり、最終的には組み合わせに恵まれたといった見方が大勢を占めた。
現地の一般紙『EL PAIS』は「スペインは一安心、優勝の本命と目されるチームにとっては与しやすいグループに入った」と伝えている。ただそれもスポーツ紙『AS』 のフアン・ヒメネス記者が、「スペインの最初で唯一の目標は、グループリーグ首位通過を達成することだ」と強調するように1位抜けがマストの条件となる。
一方、アルゼンチンの地元メディアでは、慎重な論調が目に付き、『La Nacion』紙が決勝トーナメント1回戦で各組3位の成績上位8か国と対戦しない4つのグループの1つに振り分けられた点、さらにその対戦相手が優勝候補の双璧と言われるスペインと、因縁のライバルのウルグアイが同居するグループHになった点を否定的な要素に挙げている。
FIFAのあらかじめの条件設定にもかかわらず、決勝トーナメント1回戦で本命同士が激突する可能性が浮上。しかもアルゼンチンの場合は、トップ通過を果たしてスペインとの対戦を回避しても、宿敵ウルグアイが勝ち上がってくる公算が強まった。『La Nacion』紙は、「一見すると、ディフェンディングチャンピオンにとって恵まれた組み合わせだったと思わせる。しかし、もう少し深く掘り下げると、無視できない要素があり、ある種の懸念を抱かせる」と結論づけている。
ちなみに1位と2位がそれぞれタスキ掛けで対戦するもう2つのグループが日本が入ったグループFとブラジルとモロッコが同居するグループCだ。優勝候補の1つに挙げられるブラジルはもちろん、モロッコも、第2ポットで1番対戦したくない相手という声がスペイン国内でも多数上がっていた強豪だ。
今回から参加国が32か国から48か国に増えたことで、1位抜けして有利なトーナメントの「山」を確保することの重要性は、抽選会の前から指摘されていた。しかし12分の4のハズレを引いたスペイン、アルゼンチン、日本といった国は、グループリーグの対戦相手とはまた別に、くじ運に恵まれなかったと言える。
文●下村正幸
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現地の一般紙『EL PAIS』は「スペインは一安心、優勝の本命と目されるチームにとっては与しやすいグループに入った」と伝えている。ただそれもスポーツ紙『AS』 のフアン・ヒメネス記者が、「スペインの最初で唯一の目標は、グループリーグ首位通過を達成することだ」と強調するように1位抜けがマストの条件となる。
一方、アルゼンチンの地元メディアでは、慎重な論調が目に付き、『La Nacion』紙が決勝トーナメント1回戦で各組3位の成績上位8か国と対戦しない4つのグループの1つに振り分けられた点、さらにその対戦相手が優勝候補の双璧と言われるスペインと、因縁のライバルのウルグアイが同居するグループHになった点を否定的な要素に挙げている。
FIFAのあらかじめの条件設定にもかかわらず、決勝トーナメント1回戦で本命同士が激突する可能性が浮上。しかもアルゼンチンの場合は、トップ通過を果たしてスペインとの対戦を回避しても、宿敵ウルグアイが勝ち上がってくる公算が強まった。『La Nacion』紙は、「一見すると、ディフェンディングチャンピオンにとって恵まれた組み合わせだったと思わせる。しかし、もう少し深く掘り下げると、無視できない要素があり、ある種の懸念を抱かせる」と結論づけている。
ちなみに1位と2位がそれぞれタスキ掛けで対戦するもう2つのグループが日本が入ったグループFとブラジルとモロッコが同居するグループCだ。優勝候補の1つに挙げられるブラジルはもちろん、モロッコも、第2ポットで1番対戦したくない相手という声がスペイン国内でも多数上がっていた強豪だ。
今回から参加国が32か国から48か国に増えたことで、1位抜けして有利なトーナメントの「山」を確保することの重要性は、抽選会の前から指摘されていた。しかし12分の4のハズレを引いたスペイン、アルゼンチン、日本といった国は、グループリーグの対戦相手とはまた別に、くじ運に恵まれなかったと言える。
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