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大爆発の上田綺世、今世紀リーグ4人目の偉業にW杯対戦国オランダ絶賛「蘭代表への鮮烈な名刺代わりのパフォーマンス」

THE DIGEST編集部

2025.12.08

上田がオランダリーグで1試合4得点の大爆発を見せた。(C) Getty Images

 現地時間12月6日に行なわれたオランダ・エールディビジ第15節で、フェイエノールトはズヴォレを6-1の大差で下して2連勝。そのうちの4ゴールを挙げたのがストライカーの上田綺世だった。

 11分に左からのクロスを頭で合わせて先制点をホームチームにもたらした日本代表FWは、その9分後には敵陣でパスを受けてから的確なボールコントロールでマーカーをかわして右足のシュートを突き刺して加点。さらに42分にもヘッド弾を炸裂させて早くもハットトリックを達成すると、後半開始から10分後にもCKを頭で押し込み、自身のプロキャリアで初となる1試合4得点を記録してみせた。
 
 これで今季のリーグ通算得点が18に達した背番号9の大爆発を、クラブはSNSで「上田にとっての忘れられない夜」、公式サイトでは「フェイエノールトのほぼ全ての得点は、ひとりの選手によるものだった。前半のうちに、すでに日本人ストライカーはハットトリックを達成。後半も彼はヘディングでその実力を見せつけ、フェイエノールトにとって最高の夜の立役者のひとりとなった」と賛辞をもって伝えている。

 ロビン・ファン・ペルシ監督は試合後、スポーツ専門チャンネル『ESPN』で「彼が1点、2点、3点、あるいは4点決めるのは、もう普通のことになりつつある」と上田に言及し、CKのキッカーとして上田の4点目をアシストしたルシアーノ・ヴァレンテは「アヤセは素晴らしいストライカーで、信じられないほど優しい男だ。どんな角度からでも、どんな体勢からでも決めてしまう。(4点目の)あのヘディングは、まるで足で蹴ったシュートのようだった」と称賛した。

 現地メディアの報道では、日刊紙『De Telegraaf』が「上田は土曜の夜、ズヴォレ戦で4ゴールを挙げる衝撃的なパフォーマンスを見せ、本拠地デ・カイプを熱狂の渦に巻き込んだ」と綴り、また37分のクインテン・ティンバーによるPKのゴールについても「もし観客の望みが叶っていたなら、上田は前半、自ら得たPKを蹴ることができたはずだ」と指摘している。

 さらに3点目のヘッド弾を「とてつもないゴール」「力強いヘディングを高い軌道でコーナーへ叩き込んだそのシュートの美しさは、額縁に入れて何年も飾っておきたくなるレベル」と絶賛し、4点目に対しても「祝祭はまだ続き、後半に入り10分も経たないうちに、彼は再び驚異的な跳躍力で誰よりも上に抜け出した」と報じた。

 そして、5日にアメリカで開催された来夏の北中米ワールドカップ組み合わせ抽選会で、日本とオランダがグループステージで同組となったことを意識して、同メディアは「W杯でオランダが何を覚悟すべきかを示した」「抽選からわずか24時間で、上田はオランダ代表に対して鮮烈な名刺代わりのパフォーマンスを残した」とも綴っている。

 オランダの公共放送「NOS」は、「止めどなくゴールを量産したエールディビジのトップスコアラーは、フィニッシュの鋭さを見せつけた。この日本人ストライカーは、2011年2月のジョルジニオ・ヴァイナルダム以来、エールディビジの試合で4ゴールを挙げた初めてのフェイエノールト選手となった。さらに、そのうちの3点をヘディングで決めており、頭でのハットトリック達成はクラース=ヤン・フンテラール、バス・ドスト、ヨルゴス・ギアクマキスに次ぐ、今世紀リーグ4人目である」と、その偉業を伝えた。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】上田綺世の鮮やかなヘディング弾!
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