今週末に開幕を控えたセリエA。下馬評によれば、インテル、ミラン、ユベントス、ナポリと、2020年代に入ってからの7年間、入れ替わり立ち替わりスクデットを分け合ってきたおなじみの顔ぶれが優勝候補に挙がっている。
セリエAが面白いのは、昨シーズンにミラン、ユベントスをチャンピオンズリーグ圏外に蹴落としてトップ4入りを果たしたコモとローマ、現在はそのローマを率いるジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の下で過去10年に5度のCL参戦と23-24のヨーロッパリーグ優勝を果たしたアタランタのように、第2グループの中堅クラブがしばしば注目すべき躍進を見せて、上位戦線をかき回すところ。スクデット争いはもちろんだが、トップ4の座をめぐるCL出場権争いの激しさも、大きな醍醐味のひとつである。
その観点から見た時に、今シーズン最も注目すべきクラブのひとつがフィオレンティーナだ。2026年に入ってからの8か月間で、会長が代替わりしただけでなく、チーム強化を統括するスポーツダイレクター(SD)が替わり、新シーズンに向けて監督も交代、チームの陣容も大幅に入れ替わった。本拠地フィレンツェにちなんで言えば、クラブ創設100周年の記念すべきシーズンに迎えた文字通りの「ルネッサンス」(=再生・復興。イタリア語では「リナシメント」)である。
昨シーズンは開幕時にトップ4入りを目標に掲げながら、12月半ばまで15試合未勝利という大不振に陥って最下位に低迷し、ステーファノ・ピオーリからパオロ・ヴァノーリへの監督交代を経て何とか降格を回避するのが精一杯。しかも、2019年にクラブを買い取って以来、チーム強化だけでなく欧州最先端のトレーニングセンター整備などに巨額の投資を続けるなど、クラブに多大な愛情を注いできたオーナーのロッコ・コンミッソが死去するなど、悪夢のようなシーズンを送った。
オーナー家は、故人の長男ジョセフ・コンミッソが会長の座を引き継ぐ形でフィオレンティーナを保有し続ける意向を表明し、今年2月にはファビオ・パラティチ(元ユベントス、トッテナム)をスポーツダイレクター(SD)に招聘、名門再建の任を委ねた。そのパラティチが打ち出したプロジェクトが、ピッチ上の戦力/戦術という観点からも、強化戦略という観点からも、非常に興味深い内容なのだ。
パラティチSDは昨シーズンの混迷に終止符を打って、まったく新しいプロジェクトを立ち上げるべく、残留の功労者であるヴァノーリとの契約を更新せず、48歳のファビオ・グロッソに白羽の矢を立てた。イタリア代表の左SBとして2006年ワールドカップ制覇に多大な貢献を果たしたグロッソは現役引退後、ユベントスのアカデミーを皮切りに、主にセリエBで指導者実績を積み上げてきた堅実なキャリアの持ち主。
2年前(24-25)に、セリエBに降格したサッスオーロ指揮官の職を引き受けると、魅力的な攻撃サッカーを展開して1年で昇格をもたらし、自身にとってセリエA初挑戦となった昨シーズンも、マンツーマン3バックの保守的な戦術が幅を利かせる中で、攻撃的な4-3-3を貫いて格上相手にも善戦を重ね、見事に中位(11位)での残留を果たした。
その手腕を高く評価したパラティチSDは、チーム構想の段階からグロッソの意向を積極的に取り入れる形で強化戦略を策定すると、オーナー家が用意した潤沢な補強予算を投じて各ポジションに新戦力を獲得。レギュラー陣の大半を入れ替えて、高いポテンシャルを秘めた陣容を指揮官の手に委ねた。
セリエAが面白いのは、昨シーズンにミラン、ユベントスをチャンピオンズリーグ圏外に蹴落としてトップ4入りを果たしたコモとローマ、現在はそのローマを率いるジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の下で過去10年に5度のCL参戦と23-24のヨーロッパリーグ優勝を果たしたアタランタのように、第2グループの中堅クラブがしばしば注目すべき躍進を見せて、上位戦線をかき回すところ。スクデット争いはもちろんだが、トップ4の座をめぐるCL出場権争いの激しさも、大きな醍醐味のひとつである。
その観点から見た時に、今シーズン最も注目すべきクラブのひとつがフィオレンティーナだ。2026年に入ってからの8か月間で、会長が代替わりしただけでなく、チーム強化を統括するスポーツダイレクター(SD)が替わり、新シーズンに向けて監督も交代、チームの陣容も大幅に入れ替わった。本拠地フィレンツェにちなんで言えば、クラブ創設100周年の記念すべきシーズンに迎えた文字通りの「ルネッサンス」(=再生・復興。イタリア語では「リナシメント」)である。
昨シーズンは開幕時にトップ4入りを目標に掲げながら、12月半ばまで15試合未勝利という大不振に陥って最下位に低迷し、ステーファノ・ピオーリからパオロ・ヴァノーリへの監督交代を経て何とか降格を回避するのが精一杯。しかも、2019年にクラブを買い取って以来、チーム強化だけでなく欧州最先端のトレーニングセンター整備などに巨額の投資を続けるなど、クラブに多大な愛情を注いできたオーナーのロッコ・コンミッソが死去するなど、悪夢のようなシーズンを送った。
オーナー家は、故人の長男ジョセフ・コンミッソが会長の座を引き継ぐ形でフィオレンティーナを保有し続ける意向を表明し、今年2月にはファビオ・パラティチ(元ユベントス、トッテナム)をスポーツダイレクター(SD)に招聘、名門再建の任を委ねた。そのパラティチが打ち出したプロジェクトが、ピッチ上の戦力/戦術という観点からも、強化戦略という観点からも、非常に興味深い内容なのだ。
パラティチSDは昨シーズンの混迷に終止符を打って、まったく新しいプロジェクトを立ち上げるべく、残留の功労者であるヴァノーリとの契約を更新せず、48歳のファビオ・グロッソに白羽の矢を立てた。イタリア代表の左SBとして2006年ワールドカップ制覇に多大な貢献を果たしたグロッソは現役引退後、ユベントスのアカデミーを皮切りに、主にセリエBで指導者実績を積み上げてきた堅実なキャリアの持ち主。
2年前(24-25)に、セリエBに降格したサッスオーロ指揮官の職を引き受けると、魅力的な攻撃サッカーを展開して1年で昇格をもたらし、自身にとってセリエA初挑戦となった昨シーズンも、マンツーマン3バックの保守的な戦術が幅を利かせる中で、攻撃的な4-3-3を貫いて格上相手にも善戦を重ね、見事に中位(11位)での残留を果たした。
その手腕を高く評価したパラティチSDは、チーム構想の段階からグロッソの意向を積極的に取り入れる形で強化戦略を策定すると、オーナー家が用意した潤沢な補強予算を投じて各ポジションに新戦力を獲得。レギュラー陣の大半を入れ替えて、高いポテンシャルを秘めた陣容を指揮官の手に委ねた。