10月４日（現地時間）、リバプールはプレミアリーグ第４節でアストン・ビラと対戦する。

　リーグでは全勝を保っている王者だが、今回のアウェーマッチでは最強３トップの一角を欠くことを余儀なくされてしまった。ここまで３ゴールを挙げるなど好調なサディオ・マネが２日、新型コロナウイルスに感染したことが明らかになったためだ。

　先月29日には今季より加入したチアゴ・アルカンタラも陽性反応を示したことで、クラブ内でのクラスターの可能性も懸念されたが、現時点でそれは確認されていない。

　マネについては、クラブ側から「症状は軽く、健康状態は良好」と発表されている他、本人もSNSで「前よりも強くなって帰ってくる」という力強いメッセージを投稿している。

　さて、これでアストン・ビラ戦での前線の左サイドが空くこととなり、マネの代役としては２人の選手が候補として挙げられている。ひとりは先月、ウォルバーハンプトンから加入したポルトガル代表のディオゴ・ジョッタ、そしてもうひとりが南野拓実だ。

　２人は前節のアーセナル戦（３-１で勝利）、ともに終盤で交代出場を果たしたが、南野が終了間際の登場でほとんどプレーに絡めなかったのに対し、ジョッタは10分間で早くも初ゴールを挙げ、数年前から彼の獲得を熱望していたユルゲン・クロップ監督を大喜びさせている。
  　また、１日に行なわれたアーセナルとのカラバオカップ４回戦（PK戦の末に敗退）では、２人揃って先発出場。ジョッタが「チームの良いプレーには常に彼が絡んでいた」と『Mirror』に称賛された一方で、南野は決定的を逸したプレーが、試合がスコアレスだったことでより際立つ羽目となった。

　こうした経緯もあり、アストン・ビラ戦でスタメンの一枠を占めるのはジョッタになる可能性が高い。地元紙『Liverpool Echo』は「ジョッタと南野はともに今季は良いパフォーマンスを見せている」と両方にチャンスがあるとしているが、『The Guardian』はジョッタひとりに絞っている。

　もっとも、ジョッタが左サイドを主戦場とするアタッカーであるのに対し、南野が今季ここまで、センターでのプレーに専念していることも、大きな理由であると言えよう。

　ジョッタ加入以降は、ポジション争いのライバル関係が構築されつつある南野だが、やや先行を許した感がある現状を、いかにして変えていくかが楽しみでもある。

構成●THE DIGEST編集部