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去就が注目される久保建英、ELで精彩を欠き「何ら感銘を受けなかった」と一刀両断のメディアも

THE DIGEST編集部

2020.11.27

久保はELマッカビ戦で先発したものの、精彩を欠いて63分にピッチを退いた。(C)Getty Images

 11月26日(現地時間)、ビジャレアルはヨーロッパリーグ(EL)のグループステージ第4節でイスラエルのマッカビ・テルアビブと対戦し、1-1で引き分けた。

 勝てば決勝トーナメント進出が決まる一戦、ウナイ・エメリ監督はやはりローテーションを採用し、5日前のラ・リーガ第10節レアル・マドリー戦からスタメンを9人も入れ替えて臨んだが、その中には久保建英の名前も含まれていた。

 ELではここまで全試合先発出場を果たし、再三光るプレーを披露するも、一方でラ・リーガでは7節のカディス戦以外、終盤からの出場に終わっていることで、今冬での退団説がまことしやかに囁かれている日本人選手は、その鬱憤を晴らす活躍が期待されたものの、1本のシュートも撃てないまま、63分での交代を余儀なくされた。

 左サイドを任され、局面でのプレーに精度を欠いた久保に対して、現地メディアの評価も厳しいものが並んでいる。日刊紙『AS』は「終始不安定で途中交代となった」「右サイドのサムエル・チュクウェゼより輝きが少ない」と綴り、採点では一つ星(三ツ星が最高)を与えた。
 
 同じく日刊紙の『MARCA』は、「もっと多くのプレー時間を得るのに値する存在であることを示すのに良い機会だったが、そうはならなかった。対峙するマオール・カンディルには、イエローカードに繋がるファウルを誘発したものの、それ以外では最後まで冷静に抑え込まれた」と評している。

 ビジャレアルの専門メディア『VILLARREAL USA』は、両翼を担った久保とチュクウェゼをまとめて「何ら感銘を受けなかった」と一刀両断。日刊紙『El Norte de Castilla』も2人に対して「卓越したプレーがなかった」、さらにマドリードのデジタル新聞『EL ESPANOL』も「両サイドで非生産的なプレーに終始」と酷評した。

 そして、独特の好意的な表現で久保の才能溢れるプレーを称賛することが多い、日刊紙『El Pais』も「イスラエルでの久保は、自身の力を立証するための舞台で浮足立っていた」「パスの出しどころを見つけられなかった」と、やはりネガティブに綴っている。

 チームの次ラウンド進出決定は次節以降に持ち越され、久保自身はELのここまでの4試合の中で最も悪い出来に終わった。周囲が慌ただしくなっている19歳の少年に、次のアピールの場が与えられるのはいつか? 29日に行なわれる首位レアル・ソシエダとのラ・リーガ第11節、ほとんどの現地メディアはやはり、彼のベンチスタートを予想している。

構成●THE DIGEST編集部