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幸先の良いリスタート!PAOKデビュー戦での香川真司に「誰もが見たいプレー」「ギリシャにとって贅沢な存在」と賛辞続々

THE DIGEST編集部

2021.02.04

。写真は2019年のもの。(C)Getty Images

。写真は2019年のもの。(C)Getty Images

 ギリシャ1部の香川真司が2月3日(現地時間)、AELとのギリシャ国内カップ6回戦・第2レグで、63分から出場。昨年8月以来、実に半年ぶりとなる実戦復帰を果たした。

 アムル・ワルダとの交代でピッチに立った31歳の日本人は、中盤で攻撃の組み立てやチャンスメイクに従事。時間とともにプレーも良くなり、アディショナルタイムにはペナルティーエリア内に侵入し、強烈なシュートを放つなど、存在感を示した。

 また、ボールプレーだけでなく、常に言葉やジェスチャーで味方に指示を出し続けるなど、リーダーシップを垣間見せたことも印象的だった。

 パブロ・ガルシア監督は2-1の勝利(合計スコア7-1で準々決勝進出)の後、「最優先事項はチームとしてのオペレーションだ」として、特定の選手への注目を嫌いながらも、香川については次のように語っている(本拠地テッサロニキのスポーツ紙『METRO SPORT』より)。

「彼のことはみんなが良く知っていると思う。そして我々は、彼が理想のレベルに達するために一生懸命トレーニングしていることも知っている。彼のクオリティの高さに疑問の余地はない。彼がレギュラーとなるかどうかは、それぞれの選手次第だ」
 
 一方、現地メディアは軒並みポジティブな見方であり、『METRO SPORT』は「試合開始から1時間後に登場し、すぐにピッチ上で存在感を発揮。経験豊富なMFは最初のプレーから、熟練の技術と完璧なコントロールによる“ボールとの会話”を披露。理想のフィットネスレベルやリズムを取り戻すのにはまだ時間がかかりそうだが、ピッチを見る能力は示した」と称賛している。

 アテネの日刊紙『Ethnos』は「ポジティブなデビュー」と報じ、ラジオ局『sport-fm.gr』は「デビューに“飢えていた”日本人は努力し、走り、ボールを要求した」とその姿勢を評価。スポーツメディアの『SPORT24』は「誰もが興味を示したデビュー戦で、香川は誰もが期待するプレーを見せた」と綴り、さらに以下のように続けた。

「最初はボールを踏んで転ぶような場面もあったが、後にチームメイトとのパス交換を披露。そして、最初からチームメイトにポジショニングや仕掛けのタイミングなどを指示していた。絶え間なく動いて相手に付け入る隙を与えず、攻撃のスイッチを入れる役割も果たした。これらはPAOKが望んでいたものであり、早く100%の状態になることが期待される」

 一方、スポーツメディア『SDNA』は「香川はまだペースを掴むのに時間が必要だが、技術とクオリティによってPAOKのプレーを明らかにスピードアップさせる。彼に以前のようなプレーができるかどうか懸念する者もいるが、彼の存在はギリシャにとっては贅沢なものである。PAOKは目覚め、ボールを保持できるようになる。彼がこのチームにいることを嬉しく思う」と、こちらも最大級の賛辞を香川に贈っている。

 チーム加入から間もない中でのデビュー戦で、ギリシャの人々に好印象を与えることができた。幸先の良い新天地でのスタートを切った彼が、フィジカルコンディションを上げ、周囲との連係を高めることで、どれほどのプレーを見せられるのかが楽しみである。PAOKの次戦は7日、スーパーリーグ第21節でスミルニスをホームに迎える。

構成●THE DIGEST編集部
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