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海外サッカー

冨安健洋は「アンチェロッティのファン・ダイク」に?エバートンの獲得報道に現地ジャーナリストの期待は特大

THE DIGEST編集部

2021.04.13

日本代表でも不動の地位を築く冨安。プレミアリーグへのステップアップ移籍はなるのだろうか。(C)Getty Images

日本代表でも不動の地位を築く冨安。プレミアリーグへのステップアップ移籍はなるのだろうか。(C)Getty Images

 現地の評価は、ひょっとすると日本国内よりも高いのかもしれない。

 イタリア・セリエAのボローニャに所属する冨安健洋に関して、また新たな移籍の噂が持ち上がっている。負傷離脱の4試合以外は全てのゲームで先発出場するなど、カテナチオの国で確固たる地位を築いている冨安だが、先日はイタリア紙『ガゼッタ・デロ・スポルト』が、エバートンとレバークーゼンからの興味を報じた。昨夏に続いてACミランも獲得に動くと言われており、今夏の移籍マーケットでの熾烈な争奪戦が予想されている。

 こうした噂を受けて、現地のスポーツジャーナリストのカイル・アーチャー氏は、エバートンの冨安獲得について『FOOTBALL FANCAST』内で取り上げている。同氏は冨安を“ファン・ダイク級”だといい、獲得すれば「マージーサイドの隣人、リバプールと同等の価値あるものを得る」ことになると伝えた。

「エバートンは引く手数多のボローニャのDFトミヤスを追っており、もし(強化担当者の)マルセル・ブランズが契約を結べば、彼はアンチェロッティのファン・ダイクとなるかもしれない。彼の前には、アンチェロッティのディフェンスラインのリーダーとしての日々が広がっているだろう」

 ファン・ダイクといえば、当代随一の呼び声高いオランダ人CBだ。今季は序盤戦の怪我で長期離脱を余儀なくされているが、フィジカル、スピード、エアバトル、キックの精度など、どれをとっても一級品で、2018年1月にリバプールに加わると、チームのディフェンスを大幅に改善させ、ビッグイヤーの獲得や悲願のプレミアリーグ制覇などに大きく貢献した。
 
 同氏は、昨年秋のファン・ダイクの前十字靭帯損傷時、代役候補として冨安の名前が挙げられている記事を引用し、自身の主張を補強。選手としての魅力をこう綴った。

「この6フィート2インチ(約189センチ)の潰し屋は、セリエA最高の若手の一人と見なされており、技術に恵まれ、後方から賢く前進し、一方で無理に突っ込んでいくことなく相手の攻撃手段を潰す意識を持っている」

 記事にはACミラン、レバークーゼン、ウェストハム、ニューカッスルの名前も挙げられており、過去にACミランが1500万ユーロ(約19億円)のオファーを出したことを踏まえ、今夏のボローニャの要求額は2000万ユーロ(約26億円)になると予想。これはエバートンにとって手頃だと同氏は指摘する。

「見たところ、これは多くのメリットがある移籍だ。昨年エバートンがベン・ゴッドフリーのためにノリッジに支払った2750万ユーロ(約35億円)に比べれば安い」

 記事中には読者が自由に投票できるアンケートが設けられており、「エバートンはトミヤスとサインすべき?」という質問に対し、4月12日時点で92人が回答。全体の74%にあたる68人が「すべきだ、彼は完璧だ」に投票している。現地での評価の高さを感じさせる結果だ。

 ファン・ダイクも22歳の頃は、母国オランダからスコットランドのセルティックへ加入したばかりで、まだ世界的には無名だった。2018年に当時J2のアビスパ福岡からベルギーに渡り、イタリアでもすぐさまブレークと、そのステップアップの速度を考えれば、冨安のポテンシャルも計り知れないものがある。特に今夏の動きには注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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