当代きってのクラックには、守備の名手も敵わなかった。
現地時間6月20日、伊メディア『Calciatori Brutti』のインタビューに応じたのが、元イタリア代表DFのアレッサンドロ・ネスタ。そのなかで、バルセロナに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシと対戦した時のエピソードを明かした。
現在45歳のネスタは、1990年代後半から2000年代にかけて、世界有数のクレバーなDFとして鳴らし、所属したラツィオ、ミラン、そしてイタリア代表を強豪たらしめ、多くのタイトルをもたらした。
優れた戦術眼を誇り、攻撃の起点としても活躍。そんな「史上最高」の呼び声もある守備の名手をしても、メッシにはタジタジだったという。キャリアの晩年だった2011-12シーズン、バルセロナ戦で実現した“小柄な天才”とのマッチアップを次のように回想した。
「あのとき、なによりも私を落ち込ませたのは、メッシにたった10分で10回も抜かれたことだ。11回目のときには、思わず彼を蹴飛ばしてしまったぐらいだ。当時37歳だった私は、疲れ果てて、気づいたときには星を見上げてたよ。完敗だった」
大ベテランの領域に達していたカルチョの巨人を、圧倒的なテクニックで軽々と凌駕したメッシ。ネスタは、さらにメッシが取った驚きの行動に言及した。
「ピッチに倒れた私は2秒ぐらい目を閉じてから、切り替えようと目を開いた。そしたら彼が私を起こそうと手を差し伸べてくれていたんだ。数秒前に蹴飛ばそうとした私をね! もう完全に崩れた堕ちた気分だ。メンタルはズタズタになって崩壊したよ」
メッシと言えば、同じく当代屈指のスターであるクリスチアーノ・ロナウドとの比較論が尽きない。これについてネスタは、辛酸を舐めさせられたアルゼンチン代表FWに一票を投じる。
「メッシは小柄だが、並外れた選手。一方のロナウドは年間40ゴールを当然のように決める。それぞれに特徴があり、ともに素晴らしい選手だと思う。30代後半で2人と対戦した私は、どちらかと言うとメッシ派だ。彼との対戦はやはり避けたい」
守備の国で確固たる地位を築いたネスタにして、ここまで言わせてしまうメッシ。そのずば抜けた才能は、やはり異次元と形容するほかない。
構成●THE DIGEST編集部
現地時間6月20日、伊メディア『Calciatori Brutti』のインタビューに応じたのが、元イタリア代表DFのアレッサンドロ・ネスタ。そのなかで、バルセロナに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシと対戦した時のエピソードを明かした。
現在45歳のネスタは、1990年代後半から2000年代にかけて、世界有数のクレバーなDFとして鳴らし、所属したラツィオ、ミラン、そしてイタリア代表を強豪たらしめ、多くのタイトルをもたらした。
優れた戦術眼を誇り、攻撃の起点としても活躍。そんな「史上最高」の呼び声もある守備の名手をしても、メッシにはタジタジだったという。キャリアの晩年だった2011-12シーズン、バルセロナ戦で実現した“小柄な天才”とのマッチアップを次のように回想した。
「あのとき、なによりも私を落ち込ませたのは、メッシにたった10分で10回も抜かれたことだ。11回目のときには、思わず彼を蹴飛ばしてしまったぐらいだ。当時37歳だった私は、疲れ果てて、気づいたときには星を見上げてたよ。完敗だった」
大ベテランの領域に達していたカルチョの巨人を、圧倒的なテクニックで軽々と凌駕したメッシ。ネスタは、さらにメッシが取った驚きの行動に言及した。
「ピッチに倒れた私は2秒ぐらい目を閉じてから、切り替えようと目を開いた。そしたら彼が私を起こそうと手を差し伸べてくれていたんだ。数秒前に蹴飛ばそうとした私をね! もう完全に崩れた堕ちた気分だ。メンタルはズタズタになって崩壊したよ」
メッシと言えば、同じく当代屈指のスターであるクリスチアーノ・ロナウドとの比較論が尽きない。これについてネスタは、辛酸を舐めさせられたアルゼンチン代表FWに一票を投じる。
「メッシは小柄だが、並外れた選手。一方のロナウドは年間40ゴールを当然のように決める。それぞれに特徴があり、ともに素晴らしい選手だと思う。30代後半で2人と対戦した私は、どちらかと言うとメッシ派だ。彼との対戦はやはり避けたい」
守備の国で確固たる地位を築いたネスタにして、ここまで言わせてしまうメッシ。そのずば抜けた才能は、やはり異次元と形容するほかない。
構成●THE DIGEST編集部