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「チームの問題を一気に解決する」冨安健洋のトッテナム入り間近との報に英国メディアは好意的!「絶対的な掘り出し物」

THE DIGEST編集部

2021.07.03

着実に株を上げる冨安の新天地はイングランドになりそうだ。(C)Getty Images

 ボローニャの冨安健洋について、セリエAの強豪アタランタが獲得を熱望して長く交渉を進めてきたが、ここにきてプレミアリーグのビッグ6のひとつであるトッテナムが争奪戦に加わり、間もなく商談成立になると現地で報じられている。

 イタリアの『Sky Italia』は、新監督にヌーノ・エスピリト・サントの就任が決定したばかりのトッテナムが「1500万ユーロ(約20億円)にボーナス300万ユーロ(約4億円)を加えたオファーで、アタランタをリードしている。ボローニャの望む2000万ユーロ(約26億円)とはまだ開きがあるものの、数日中に交渉を完了させる予定である」と伝えた。

 英国でも複数メディアが、冨安のプレミアリーグ参戦が間近であることを報じており、日刊紙『Daily Mail』は「日本代表として20以上のキャップ数を誇る22歳は用途の広い選手であり、SB、CBのどちらでもプレーできる。トッテナムは新たな右SBとして、ブライントンのタリク・ランプティにも関心を示すも、移籍金は4000万ユーロ(約53億円)が必要とされる。一方、冨安は約1800万ユーロ(約24億円)である」と、非常にリーズナブルな補強であることを強調している。

 トッテナムの日本人DF獲得の動きについては、同クラブの専門メディア『CARTILAGE FREE CAPTAIN』は「非常に興味深い選手であり、その価格を考えれば、良いオプションだろう」と好意的に捉え、「ゲームを読む能力に長け、ポジショニングが良く、ドリブルにも優れている。CBが主な役割となり、必要に応じて右SBも担うことになると思われる」と技術面にも言及した。

 トッテナムはCBの補強も進めており、フランス代表としてEURO2020にも出場したセビージャのジュール・クンデの獲得を狙っているという。もし、彼とともに冨安を迎えることができれば、トッテナムにとってはこれまで抱えてきた大きな問題を解決できると、『FOOTBALL FANCAST』が指摘している。
 
「ボローニャのスターは、印象的なフィジカルに加えて、優れたパス能力も持つインテリジェントな選手だ。チームメイトのミチェル・ダイクスからも『非常に強い、真のファイター』と称賛された彼は、昨季、プレミアリーグのトップ8で最悪の守備を見せて各方面から酷評されたトッテナムの、CBと右SBの問題を一気に解決するかもしれない。その資質を考えれば、1800万ユーロなら、絶対的な掘り出し物だと言えよう」

 また、『HITC』は英国ファンのSNSでの反応を取り上げ、「彼はマジで良い選手だ」「1500万ポンド(約23億円)なら、とても良い契約だ」「ボローニャでのプレーを見た限り、ボール扱いが上手く、非常に用途が広い選手。まさに、トッテナムに必要なタイプの選手」「ユーティリティーな選手は稀少だから、絶対に獲るべき」「守備のビーストで、空中戦のモンスターだ」といった投稿を紹介している。

 一方のアタランタもまだ諦めてはいないだろうが、リールのオランダ人CBノスベン・ボトマン、ヴェローナの新鋭大型CBマッテオ・ロバートという「プランB」に切り替える可能性があるといわれており、冨安獲得については厳しい状況に追い込まれたと言えよう。

 かつてプレミアリーグへの強い思いを抱いていたという22歳が来季、戸田和幸に次ぐ2人目の日本人選手としてトッテナムの最終ラインに立つことになるのか。しばし動向を見守りたい。

構成●THE DIGEST編集部