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海外サッカー

「露骨なダイブ。スキャンダルな行為」 イングランドの決勝PKを生んだプレーに各国から疑惑の目…一方でデンマークの先制FKにも“反則”の指摘

THE DIGEST編集部

2021.07.09

ケイン(中央)のゴールで決勝進出を決めたイングランド。11日の決勝ではイタリアと対戦する。(C)Getty Images

ケイン(中央)のゴールで決勝進出を決めたイングランド。11日の決勝ではイタリアと対戦する。(C)Getty Images

 現地時間7月7日、EURO2020の準決勝が行なわれ、イングランドは延長戦の末にデンマークを2-1で下し、同大会初の決勝進出を果たした。

 聖地ウェンブリーに6万人超の観客を迎えての“ホームゲーム”で、サッカーの母国は30分にミッケル・デムスゴーのFKで北欧の雄に先制を許すが、9分後にブカヨ・サカのクロスがシモン・ケアのオウンゴール(今大会11回目!)を誘発して同点。試合はイングランド攻勢のまま延長戦に突入し、104分にラヒーム・スターリングがペナルティーエリア内でヨアキム・メーレに倒されて得たPKを、エースのハリー・ケインが一度はセーブされながらもこぼれ球を詰め、逆転での勝利を飾った。

 1996年大会ではウェンブリーでの準決勝ドイツ戦でPK戦6番目のキッカーを務めるも、両チームで唯一の失敗という苦い思いを味わったガレス・サウスゲイト監督は、歴史の扉を開いたチームに対し、「選手たちを誇りに思う。決勝戦に参加できるのは、非常に素晴らしいことだ」と称賛し、決勝に向けて「イタリアのことは注意深くチェックしてきたし、プレースタイルも分かっている。決勝は勝つためにある」と必勝を誓った。
 
 優勝した1966年の自国開催ワールドカップ以来となるメジャーイベントでの決勝進出を果たしたことで、監督だけでなく、スタッフ、選手、そして国民もコロナ禍などどこ吹く風とばかりに大勢が街にくり出して歓喜の声を上げ、抱擁を交わすなど、国を挙げてのお祭りムードとなったイングランドだが、一方、殊勲のスターリングのPK獲得に対しては、ダイブの疑惑が世界的に囁かれている。

 当のスターリングは「ボックスにはいったところで、メーレが右足を突き出し、それが僕の足に触れた。明らかにPKだ」と『ITV』に語ったが、敗れたデンマークのキャスパー・ヒュルマンド監督は「存在するべきでなかったPKだった。そのことが我々を苛立たせた。とても失望している」とノーファウルを主張。また「我々に対して不利なことが多々起こった」とも語っている(『B.T.』より)。

 バルセロナ在籍のFWマルティン・ブライトバイトも「ありもしないPKを取られたのだから、我々に責任を取るべき人間はいない」とコメント(『MARCA』より)。またデンマーク国内では、1992年の奇跡の優勝の立役者のひとりだったブライアン・ラウドルップが「大きな過ちだ。あれはPKではないと思う」と『BD』に語り、同じく元デンマーク代表のラルス・ヤコブセンも「ファウルではなく、PKは存在しなかった」と指摘している。
 

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