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海外サッカー

大黒柱メッシを失ったバルサはアグエロ、デパイら新戦力も“飼い殺し”に!? 会長は「新たな時代の始まり」を決意

THE DIGEST編集部

2021.08.07

バルサ退団が決まったメッシ(中央)。しかし、新加入のデパイ(左)とアグエロ(右)にも、問題が浮上している。(C)Getty Images

バルサ退団が決まったメッシ(中央)。しかし、新加入のデパイ(左)とアグエロ(右)にも、問題が浮上している。(C)Getty Images

 衝撃の一報が入ったのは、現地時間8月5日だ。バルセロナが、大黒柱として君臨してきたリオネル・メッシの退団を正式に発表をしたのである。
【動画】退団決定後にバルサが発表したメッシへの「お別れムービー」はこちら

 文字通りの仰天ニュースだった。今年6月30日で契約満了を迎えていたが、再交渉の末に新たな契約締結は目前と思われていた。だが、クラブがラ・リーガの定めるサラリーキャップの問題をクリアできず……。ついにはフリーとなっていたメッシを登録することが叶わなかったのだ。

 13歳からバルサ一筋で活躍してきたメッシだけに、愛してきたクラブとの別れにショックは隠しきれないようだ。地元紙『Mundo Deportivo』によれば、今月4日にバカンス先のイビサ島からバルセロナ入りしたメッシは、早々に新契約をまとめる予定だったものの、5日にクラブ幹部から事態を知らされ、「ひどく打ちひしがれている」という。

 一方で、チームの根幹を揺るがす事態に見舞われたバルサは、混迷を深めている。

 問題はメッシだけではない。今夏に獲得した新戦力(エリック・ガルシア、メンフィス・デパイ、セルヒオ・アグエロ、エメルソン)の扱いにも悩まされている。仮に現有戦力を売却できずに、ラ・リーガが定めた1億6000万ユーロ(約208億円)という総年俸額上限の調整が滞れば、彼らを登録できずに、高額の年俸だけを負担しなければならないのだ。

 バルサはアントワーヌ・グリエーズマン(推定27億3000万円)やフィリッペ・コウチーニョ(推定11億1540万円)など高給取りが多いが、彼らの売却が進んでいるという具体的な話は聞こえてこない。このままの状態が続けば、まさにムダ金を使うことになりかねない。
 
 衝撃的な決断を余儀なくされたバルサのジョアン・ラポルタ会長は、6日に行なった緊急記者会見で、「私にはクラブを壊すような決断はできなかった」と語っている。

「経済面の数字、損失が予想よりも悪かったんだ。我々の給料にはいっさいの余裕も残っていない。ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)も我々にとっての障壁となっている。バルサというクラブこそが最も大事なものなんだ」

「残念ながら、ラ・リーガのルールによって我々は先に進むことができない。悲しいが、我々はレオをとどめるために全力を尽くしたし、彼もクラブに残る準備ができていた。合意に至っていたんだ。これからは、リオネル・メッシのいない新たな時代が始まる。そして、これからも我々はレオに感謝し続けるだろう」

「ついにデッドラインを迎えてしまった」(ラポルタ会長)バルサ。ラポルタ会長は「我々の計算に基づけば、問題はない」と新戦力の登録に関しては、自信を見せているものの、彼らはいかにして立ち直るのか。その道筋は見えてこない。

構成●THE DIGEST編集部
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