日本代表

冨安健洋はいきなり苦境!? 獲得を推挙した指揮官が更迭危機に。元英代表MFは「次で終わりだ」と予想

THE DIGEST編集部

2021.09.06

世界的なメガクラブであるアーセナルに入団した冨安。そのパフォーマンスが注目されるが、チーム状況は芳しくない。(C)Getty Images

 クリスチアーノ・ロナウド(→マンチェスター・ユナイテッド)やリオネル・メッシ(→パリ・サンジェルマン)ら大物の移籍が相次いだ今夏の移籍市場。そのなかにあって小さくない話題を提供したのが、ボローニャからアーセナルに移籍した冨安健洋だ。

 セリエA挑戦2年目を迎えた冨安は、前半戦はCB、後半戦はSBとマルチに活躍。"守備の国"で声価を高めた22歳はメガクラブ垂涎の存在となり、今夏には直前まで獲得が囁かれていたトッテナム・ホットスパーをはじめ、複数チームによる争奪戦が水面下で繰り広げられた。

 熾烈を極めた争奪戦のなかで市場のデッドラインデーに、イングランドが誇る名門の一員となった。そんな冨安獲得をアーセナルで熱望したのは、ほかでもないチームを率いるミケル・アルテタだったという。

 米新興メディア『The Athletic』の英国版は、今夏に同クラブが獲得した新戦力のなかで、39歳のスペイン人指揮官が上層部に推挙したのが冨安だったと、交渉の舞台裏を伝えている。

 実際、アルテタも、獲得成功の喜びを押し隠しはしない。現地時間9月2日に開かれた記者会見で、こう論じた。

「我々にはフルバックであり、センターバックもこなせて、3バックに対応できる非常にポリバレントな選手が必要だった。トミにはこの能力がある。彼は22歳だが、セリエAや国際レベルで非常に良い経験を持っており、我々が必要としている資質を備えている」
 
 守備におけるポジティブな意見を口にしたアルテタ。しかし、この青年監督が置かれた状況は決して楽なものではない。というのも、現在アーセナルはプレミアリーグ最下位に沈んでいるからだ。現地時間8月28日に行なわれたマンチェスター・シティ戦では防戦を強いられて0-5と完敗を喫した。

 いずれも無得点での3連敗スタートという現状からアルテタの手腕を懐疑的に見る識者は少なくない。元イングランド代表MFのジョー・コールは、英放送局『BT Sports』の番組内で「もちろんアルテタだけのせいではない。彼はよくやってきたと思う」と語り、辛辣なコメントを発した。

「アルテタはペップの下で学び、明らかに良い知識を備えた監督だ。それでいて思いやりもある。だが、彼らは嵐の中にいる。あらゆる問題が宙に浮いたままだ。次のノーリッジ戦に勝てなければ、おそらく終わりだ」

 仮にアルテタが更迭となれば、新戦力の冨安がいきなり苦境を迎える可能性もある。それだけに現地時間9月11日に行なわれるノーリッジ戦(プレミアリーグ第4節)は、アーセナルはもちろん、日本代表DFにとっても重要な一戦となりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部
 
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