サッカー界に驚きの一報が入ったのは、現地時間10月7日だ。プレミアリーグは、サウジアラビアの政府系ファンド『PCPキャピタルパートナーズ』を筆頭に構成される公共投資ファンド(PIF)が、ニューカッスル・ユナイテッドの買収を完了させたと発表したのである。
まさに電撃的な買収劇だった。奇しくも日本代表がサウジアラビア代表に敗れたその日に決着したのだが、複数の英メディアによれば、その買収総額は3億500万ポンド(約475億8000万円)に達したという。
もっとも、かねてから折衝を繰り返してはいた。契約寸前まで漕ぎつけた昨年の夏には、人権問題を抱えたサウジアラビア王室の経営関与が障害となり、交渉は破談に終わっている。だが今回、PIFとプレミアリーグが「王室がオーナー権を握らない」ことで法的合意。ついに契約に至ったのである。
とはいえ、オーナー権を握らないとしながらも、その実権がサウジアラビアの王室にあるのは疑いようがない。PIF株式の80%を彼らが賄っているとすっぱ抜いた英紙『The Sun』は、「ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が実質的なオーナーだ」と指摘している。
驚くべきは、その総資産額だ。同紙によれば、今回の買収を完遂させたPIFのそれは、なんと3200億ポンド(約48兆6400億円)。2011年にパリ・サンジェルマンを買収したカタール投資局の資産額2200億ポンド(約33兆4400億円)を大きく上回り、ニューカッスルはサッカー界でもっとも裕福なクラブに躍り出たのだ。
まさに一夜にして巨万の富を得た。では、現在プレミアリーグで19位と低迷するニューカッスルはいかに変貌を遂げていくのだろうか。複数の英メディアでは、すでにキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)やアーリング・ハーランド(ドルトムント)らビッグタレントの名前が新戦力候補として列挙されている。
買収に伴って新役員となったアマンダ・ステイーブリー氏は、いたって冷静だ。2008年にアブダビ・ユナイテッド・グループによるマンチェスター・シティ買収にも携わった敏腕ビジネスウーマンは、クラブの経営戦略について、こう語っている。
「私たちの野望はファンと同じ。成功し続けるチームを作り、常にビッグタイトルを獲れる争いに絡み、世界中にニューカッスルのプライドを固辞していく。ただ、いまはスティーブ・ブルース(現監督)をサポートしていきたい。新たな監督やビッグネームの獲得の話はしていない。まずは地に足をつけ、フットボールの観点と広告の観点からオペレーションのレビューを行なったうえで判断を下していく」
まさに電撃的な買収劇だった。奇しくも日本代表がサウジアラビア代表に敗れたその日に決着したのだが、複数の英メディアによれば、その買収総額は3億500万ポンド(約475億8000万円)に達したという。
もっとも、かねてから折衝を繰り返してはいた。契約寸前まで漕ぎつけた昨年の夏には、人権問題を抱えたサウジアラビア王室の経営関与が障害となり、交渉は破談に終わっている。だが今回、PIFとプレミアリーグが「王室がオーナー権を握らない」ことで法的合意。ついに契約に至ったのである。
とはいえ、オーナー権を握らないとしながらも、その実権がサウジアラビアの王室にあるのは疑いようがない。PIF株式の80%を彼らが賄っているとすっぱ抜いた英紙『The Sun』は、「ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が実質的なオーナーだ」と指摘している。
驚くべきは、その総資産額だ。同紙によれば、今回の買収を完遂させたPIFのそれは、なんと3200億ポンド(約48兆6400億円)。2011年にパリ・サンジェルマンを買収したカタール投資局の資産額2200億ポンド(約33兆4400億円)を大きく上回り、ニューカッスルはサッカー界でもっとも裕福なクラブに躍り出たのだ。
まさに一夜にして巨万の富を得た。では、現在プレミアリーグで19位と低迷するニューカッスルはいかに変貌を遂げていくのだろうか。複数の英メディアでは、すでにキリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)やアーリング・ハーランド(ドルトムント)らビッグタレントの名前が新戦力候補として列挙されている。
買収に伴って新役員となったアマンダ・ステイーブリー氏は、いたって冷静だ。2008年にアブダビ・ユナイテッド・グループによるマンチェスター・シティ買収にも携わった敏腕ビジネスウーマンは、クラブの経営戦略について、こう語っている。
「私たちの野望はファンと同じ。成功し続けるチームを作り、常にビッグタイトルを獲れる争いに絡み、世界中にニューカッスルのプライドを固辞していく。ただ、いまはスティーブ・ブルース(現監督)をサポートしていきたい。新たな監督やビッグネームの獲得の話はしていない。まずは地に足をつけ、フットボールの観点と広告の観点からオペレーションのレビューを行なったうえで判断を下していく」