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「予測不可能なシュート」中島翔哉、約2年ぶりのゴールで勝利の立役者に!現地メディアも「サムライの復活」と称賛

THE DIGEST編集部

2021.11.08

ポルティモネンセの中島が鮮烈なゴールでチームに勝利をもたらした。(C)Getty Images

 現地時間11月6日、リーガ・ポルトガル第11節が行なわれ、ポルティモネンセは2-0でベレネンセスを下し、3試合ぶりの勝利を飾った。

 ホームでの一戦、ここまで6位と好位置につけているポルティモネンセは10分に早くも先制。左サイドを突破したファリ・カンデのクロスをトラップするとともに寄せてきた相手DFをかわし、冷静にコースを見極めてゴール左隅にグラウンダーの鋭いシュートを突き刺したのは、背番号10の日本人アタッカー、中島翔哉だった。

 今季、古巣のポルティモネンセに復帰し、今季出場3試合目でスタメン入りした彼は、序盤から効果的なプレーを見せ、2019年12月19日の国内カップ・サンタ・クララ戦以来となるゴールを記録。その後も幾つかの決定機を含むチャンスを生み出すプレーでチームの勝利に貢献し、リーガ公式のマン・オブ・ザ・マッチにも選出された。

 リーガの公式サイトは、「ナカジマのゴールが復活し、彼がポルティモネンセの勝利への道を切り拓いた」と題した記事で、「ナカジマの先制点で恩恵を受けたチームは、勝利への歩みを再開」「良い流れをもたらした日本人選手は、ゴールネットに直線的なシュートを突き刺した」とレポートしている。

 ポルティモネンセのパウロ・セルジオ監督は、ついに目に見える結果を残した中島について「彼はすでに、ブラガ戦(前節)で良い兆しを示していた。チームを助けることができる、高いクオリティーを持つ選手だ」と称賛。チームの公式サイトは、「ファリ・カンデのクロスを受けたナカジマが、相手GKの手が届かない位置に低いシュートを決めた」と報じた他、その他多くのチャンスに彼が絡んだことも伝えた。
 
 現地メディアも、背番号10の活躍に注目し、ポルトのスポーツ紙『O JOGO』は「中央からの、GKルイス・フェリペにとって予測不可能なシュート。中島は約2年ぶりのゴールでポルティモネンセを勝利に導いた」と報道。リスボンのスポーツ紙『A Bola』も「約2年間、何も起こさなかった27歳の中島にゴールが復活。ファリ・カンデの左からのクロスを受け、素晴らしい仕事を果たした」とポジティブに綴っている。

 専門メディア『zerozero.pt』は「サムライの復活」と報道。「かつて2017年から2019年にかけてポルティモネンセに所属し、今夏、タイトル争いに参加しているアルガルベのチームのために復帰した日本のライジングサンが、土曜日にその本領を発揮。犠牲となったのはベレネンセスだった」「ファリ・カンデのスペクタクルなクロスから、冷静なフィニッシュで2019年以来のゴールを決めた」と報じ、さらに以下のように続けた。

「ナカジマはその後もライン間のスペースでホームチームの攻撃陣を指揮し続けた。彼は快適にプレーを続け、ペロド・ミゲル・クーニャ・サによる決定的な2点目も、この日本人選手が起点となった」

 また、中島の所有権を持つポルトの公式サポーターサイト『Portistas Oficial』も、彼の初ゴールを取り上げ、「まだ我々のクラブの選手であるナカジマが、1039日ぶりにゴールを決めた」「4年前にベンフィカとのアウェー戦でポルトガルでのキャリアをスタートさせた中島は、今回のゴールで歩みを再開させる気力を得ただろう。果たして、ドラゴンでプレーするチャンスを得られるだろうか?」と、ポルト復帰の可能性にも言及している。

構成●THE DIGEST編集部