11月11日に行なわれるサッカーワールドカップアジア最終予選、日本対ベトナムのゲームは双方にとって大きな意味を持つことは言うまでもない。もはや１つも落とせない日本に対し、ホームで迎え撃つベトナム。置かれている状況は違えど、勝点をもぎ取る為になりふり構わない戦いになる事は必至だ。    

　特に、ベトナム代表にとっては２年前のリベンジマッチでもある。

　2019年のUAEで開催されたアジアカップ、この大会のベスト８で日本と相対している。後半に日本がPKを獲得、堂安律がこれを決め１対０で日本が勝利したものの、まさに日本にとって辛勝とも言える内容だった。

　同大会、グループリーグを３位で通過をしたベトナムは、ノックアウトステージ初戦で予選リーグ首位突破のヨルダンをPK戦で降しての準々決勝進出という快挙を成し遂げた。だがアジアカップ初出場でのベスト８は決してフロックではない。ベトナムサッカーの勢いを表す結果だったと言えるだろう。

　ベトナムスポーツメディア『BONGDA 24H』は、日本との対戦を前に、２年前のアジアカップでの戦いを振り返りながら次戦を展望する記事を配信している。
  　当時の試合を「パク・ハンソ監督の元でのベストマッチ」と評しながら「現時点での日本は論理的に2019年よりも強力」「当時のスタメンのうち、10人が現在も主力となっている」として、日本代表が脅威であると指摘。

　その上で「ミトマ、ハタテなどの初代表選手の他、モリタ、タナカ、フルハシなどはベトナムとまだ対戦していないプレーヤー、彼らも非常に優れている」と今回が初対戦となる日本選手も挙げ「ハジメ・モリヤスには３つのライン全てに多くの良い選択肢がある」と選手層の厚さを評している。

　日本への評価とは対照的に、2019年アジアカップから多くの選手が入れ替わったことや、何人もの主力を怪我で欠いていることなど、現在のベトナムのチーム事情にも触れている。

　２年前の結果同様、今回も日本有利の状況は変わらない。それでも、予想通りの展開にならないのがW杯最終予選という戦いだ。今回のトピックでは、最後にこう綴られている。

「11日の試合でベトナムが日本を脅かすのは難しいだろう。だが、サッカーは最後まで何が起こるかわからない」

構成●THE DIGEST編集部