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敗因分析が続くイタリア、顕著な若手割合の低下を問題視! U-21伊代表監督は「セリエAで選手が見つからない」教育現場や経済界からも危機感

THE DIGEST編集部

2022.03.30

イタリア国民を失意の底に落としたW杯予選敗退という悲劇に、各メディアからカルチョ再建への提言がなされている。(C) Getty Images

 スペインのスポーツ紙『MARCA』が、サッカー調査機関「CIESフットボール・オブザーバトリー」が発表した各国リーグにおける21歳未満の選手のプレー時間の割合に注目し、ラ・リーガが調査対象となった世界の60の国内リーグの中で50番目の低さだったことに懸念を示した。
 
 在籍選手の平均年齢が27.9歳のラ・リーガは、2021年1月1日から22年3月21日の間に21歳未満の選手が514試合に出場したが、プレー時間の割合はわずか4.2%。ちなみに、同率だったのはメキシコのリーガMXで、トップは南米ベネズエラのプリメーラ・ディビシオンで18.8%、そして最下位はサウジアラビアの1.6%となっている。

 この調査から、同メディアは「ラ・リーガは若手が少ない」と指摘し、「ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ、エリク・ガルシア、デスト、セルジーニョ・デスト、オイアン・サンセト(以上は現在21歳)、ペドリ、アンス・ファティ、エドゥアルド・カマビンガ、イジェレミ・ピノ、ニコ・ゴンサレス、ユヌス・ムサ、ニコ・ウィリアムズ、アンドレ・バレネチェア、イライクス・モリバ、そして久保建英といった才能ではトップレベルの選手はいるが、総数からすればまだ不足している」と綴った。

 同メディアはセグンダ(2部リーグ)も6.1%で35位であることにも言及し、リーガとの違いは、レアル・ソシエダBチームの参戦が大きいとして、状況的には1、2部ともに変わらないと指摘。また他国についても注目しているが、その中で先日、北マケドニアにまさかの敗北を喫して2大会連続でワールドカップ出場を逃したイタリアのトップリーグ、セリエAが3.9%(52位)と、ラ・リーガ以下(欧州主要リーグでも最低)であることを特筆して紹介している(セリエBは4.9%で42位)。

 スペイン・メディアが指摘するまでもなく、衝撃がいまだ冷めやらぬイタリアでは現在、様々な敗因分析がなされ、サッカー界の問題が細かく挙げられる作業が多くのメディアで行なわれている最中だが、プロリーグにおける若手選手の占める割合の低さはスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』でも指摘されており、ローマ(25.1歳)を除けば主要クラブの平均年齢が高いことも明らかにされている(王者インテルのそれは30歳オーバーだという)。

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