海外サッカー

今季は失敗を許されないモナコ…南野拓実を獲得した理由をSDが明かす「多才で成熟した要素を加えたかった」

THE DIGEST編集部

2022.08.01

新天地のモナコで存在感を示している南野。8月2日のCL予選・PSV戦で結果を残せるか。(C) Getty Images

 南野拓実は今夏、新たな挑戦の場にリーグアンのモナコを選び、1500万ポンド(約24億円)以上の移籍金を置き土産に、年半を過ごしたプレミアリーグの強豪リバプールを後にした。

 公国のクラブでプレーする決心を固めた理由を、彼は「最初にアプローチしてくれたクラブであり、僕もすぐに興味を持ったので、フィリップ・クレマン監督とポール・ミッチェルSD(スポーツ・ディレクター)に会い、魅了されて、この名門クラブでプレーしたいと思いました」と、7月20日の入団会見で語っている。

【動画】南野拓実、古巣サウサンプトン戦でゴールをお膳立て!
 これに対し、モナコのミッチェルSDは、「勝利の文化、ピッチの上での多様性、そしてエグゼクティブプレーヤーとしての地位を有している選手であり、タクミが若いチームの成長に貢献し、クラブの目標を達成するのに貢献してくれると確信している」と、日本人助っ人に期待を寄せていたが、先日、スポーツ専門チャンネル『Sky Sports』に対し、改めて南野を獲得した理由を明かした。

 2020年6月にオレグ・ペトロフの後任として現職に就いたミッチェルSDは、このインタビューの中で、イングランド・サッカーとの繋がりなどについて語った後、モナコでの戦略に言及し、「私が着任する前、モナコは2年間で3億5000万ユーロ(500億円弱)を費やしたが、うまくいかなかった」と明かして、「より計画的なものでなければならない」と主張している。

「選手の獲得には、グローバルな戦略が含まれる。そして我々は、これについて長期、中期、そして短期的に考えなければならない。投資がうまくいかなかった場合、クラブの歩みは止まり、進歩を妨げられる危険性があるため、我々はそれを極めて真剣に受け止めなければならない」

 そうした見地から、南野を獲得することの効果について「リバプールから加入したことで、目立つ存在に見えるかもしれないが、重要なのはバランスだ。我々はフランス・サッカー界で2番目に若いチームであり、欧州の中で最も若いチームのひとつだ。タキを迎えることで、我々はもう少し多才で成熟した要素をチームに加えたかった」と敏腕SDは語り、また以下のようにも続けた。

「モナコは欧州で大きな試合を戦わなくてはならず、タキのようなキャリアを持つ選手、エキサイティングで攻撃的な選手が必要だった。ユルゲン・クロップ監督が多くのクオリティーの高い選手を擁したことで、リバプールでのタキは苦しんでいた。リバプールは常に、非常に効率的なリクルートを行なってきたことで、我々の選択肢やチャンスは極めて限られていたが、それでも我々は幸運だった。なぜなら、我々はキャリアのピークを迎えようとしている選手を獲得できたからだ」
 
NEXT
PAGE
CL予選突破は義務。昨季のような失敗は許されない