久保建英のゴールで勝敗が決したラ・リーガ開幕戦のカディス対レアル・ソシエダ戦は、90分間を終えた際にアディショナルタイム7分が掲出され、実際に主審が試合終了の笛を吹き終わった際、試合時間は99分に達していた。
ファウル、選手交代、負傷への対応、VAR検証、給水タイムなどのアウトオブプレーの際に主審が時計を止めるためにアディショナルタイムが生まれるが、この作業がより厳密になり、以前よりも飛躍的に“追加時間”は増加。時計が90分を過ぎてから、状況によって10分近くも試合が継続されるシーンも決して珍しくはない。
リーガもルールに則り、しっかりと正当なプレー時間を確保しているように見えるが、スペインのオンライン新聞『El Confidencial』は、欧州5大リーグ(プレミアリーグ、リーガ、ブンデスリーガ、セリエA、リーグアン)のなかで、自国のリーグこそが「最も時間を無駄にしている」と指摘している。
これは、データサイト『Opta』の発表した、今季ここまで(先週末の時点)の5大リーグにおける「実質的なプレー時間」の平均値によるものであり、リーガは最も短い52分31分だった。一方で「試合時間」は99分22秒と、こちらは5大リーグで最長であるため、より時間の“浪費ぶり”が顕著に……。なお、5大リーグの数値は以下の通りである。
リーガ:(試合時間)99分22秒/(実質的なプレー時間)52分31秒
プレミアリーグ:98分51秒/54分34秒
セリエA:98分40秒/54分18秒
ブンデスリーガ:96分59秒/53分19秒
リーグアン:96分27秒/54分19秒
5大リーグのいずれも、プレー時間が1時間にも満たないのは改めて驚きであり、いかにサッカーという競技において、スローイン、ゴールキック、抗議、ゴール後の喜び、交代などに多くの時間が割かれているか分かる。
そのなかで、ラ・リーガの実質的なプレー時間の少なさは、実は昨季、一昨季も変わっておらず、今季も1節を終えただけで早くもその傾向が示された。『El Confidencial』はスペインの偉大の作家、ホセ・ルイス・サンペドロの「時は黄金ではない。黄金に価値はない。時は人生だ」との明言を引用して問題視している。
通常、ボールポゼッションが高くてファウルが少ないチームほど実質的なプレー時間が長くなるものであり、リーガで最も高い数値を示しているバルセロナのシャビ監督は、リーガ全体の傾向に対して頭を悩ませているという。彼は今年2月に、現在のシステムではなく、フットサルのようにプレーが止まるたびに時計も止めるシステムの採用を訴えたが、これに対しては反対の意見も少なくないようだ。
同メディアは、リーガと欧州カップ戦で17年間にわたって審判を務めた経験を持つエドゥアルド・イットゥラルド・ゴンサレス氏に意見を求めたが、元審判は「これは審判側ではなく、選手とコーチの問題だ。時間の損失は、両チームにとって有効な時間の短縮を意味するだけでなく、試合のリズムを崩すことも意味する」「選手は、連続して80~90分間連続で激しくプレーする準備はできていない」とも指摘している。
それでも、ゴンサレス氏は「必要な場合は、改めていかなる選手たち行動によって時間が失われているかを検証したうえで、新たなレギュレーションを導入する必要がある」とも主張している。何が重要で、何が無駄かを見極め、できるだけ純粋なプレー時間を増やすことは簡単なことではないと思われるが、果たしてリーガがこれに対して動きを見せるか否か、興味深い。
構成●THE DIGEST編集部
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ファウル、選手交代、負傷への対応、VAR検証、給水タイムなどのアウトオブプレーの際に主審が時計を止めるためにアディショナルタイムが生まれるが、この作業がより厳密になり、以前よりも飛躍的に“追加時間”は増加。時計が90分を過ぎてから、状況によって10分近くも試合が継続されるシーンも決して珍しくはない。
リーガもルールに則り、しっかりと正当なプレー時間を確保しているように見えるが、スペインのオンライン新聞『El Confidencial』は、欧州5大リーグ(プレミアリーグ、リーガ、ブンデスリーガ、セリエA、リーグアン)のなかで、自国のリーグこそが「最も時間を無駄にしている」と指摘している。
これは、データサイト『Opta』の発表した、今季ここまで(先週末の時点)の5大リーグにおける「実質的なプレー時間」の平均値によるものであり、リーガは最も短い52分31分だった。一方で「試合時間」は99分22秒と、こちらは5大リーグで最長であるため、より時間の“浪費ぶり”が顕著に……。なお、5大リーグの数値は以下の通りである。
リーガ:(試合時間)99分22秒/(実質的なプレー時間)52分31秒
プレミアリーグ:98分51秒/54分34秒
セリエA:98分40秒/54分18秒
ブンデスリーガ:96分59秒/53分19秒
リーグアン:96分27秒/54分19秒
5大リーグのいずれも、プレー時間が1時間にも満たないのは改めて驚きであり、いかにサッカーという競技において、スローイン、ゴールキック、抗議、ゴール後の喜び、交代などに多くの時間が割かれているか分かる。
そのなかで、ラ・リーガの実質的なプレー時間の少なさは、実は昨季、一昨季も変わっておらず、今季も1節を終えただけで早くもその傾向が示された。『El Confidencial』はスペインの偉大の作家、ホセ・ルイス・サンペドロの「時は黄金ではない。黄金に価値はない。時は人生だ」との明言を引用して問題視している。
通常、ボールポゼッションが高くてファウルが少ないチームほど実質的なプレー時間が長くなるものであり、リーガで最も高い数値を示しているバルセロナのシャビ監督は、リーガ全体の傾向に対して頭を悩ませているという。彼は今年2月に、現在のシステムではなく、フットサルのようにプレーが止まるたびに時計も止めるシステムの採用を訴えたが、これに対しては反対の意見も少なくないようだ。
同メディアは、リーガと欧州カップ戦で17年間にわたって審判を務めた経験を持つエドゥアルド・イットゥラルド・ゴンサレス氏に意見を求めたが、元審判は「これは審判側ではなく、選手とコーチの問題だ。時間の損失は、両チームにとって有効な時間の短縮を意味するだけでなく、試合のリズムを崩すことも意味する」「選手は、連続して80~90分間連続で激しくプレーする準備はできていない」とも指摘している。
それでも、ゴンサレス氏は「必要な場合は、改めていかなる選手たち行動によって時間が失われているかを検証したうえで、新たなレギュレーションを導入する必要がある」とも主張している。何が重要で、何が無駄かを見極め、できるだけ純粋なプレー時間を増やすことは簡単なことではないと思われるが、果たしてリーガがこれに対して動きを見せるか否か、興味深い。
構成●THE DIGEST編集部
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