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久保建英の“幻のゴラッソ”に現地メディアは「素晴らしい」「不当な取り消し」。連勝ストップも「ラ・レアルでベストのひとり」と評価

THE DIGEST編集部

2022.10.23

今季リーグ3点目と思われたゴールは、VARで無情の取り消し。だが、久保は好調を維持し、各メディアも高評価を与えている。(C) Getty Images

 現地時間10月22日、ラ・リーガ第11節が行なわれ、レアル・ソシエダはバジャドリーに0-1で敗れ、公式戦での連勝は8で止まった(リーガでは5)。

【動画】左足で豪快にネットを揺らすも… 久保建英の幻のゴールをチェック
 昇格組チームの本拠地に乗り込んだ好調なソシエダは、11分にカウンターからゴールネットを揺らされるも、ビデオ検証に救われる。しかし、その5分後に縦パス1本で抜け出したセルヒオ・レオンにゴールを割られて今度こそ失点。対して、ボールポゼッションは75%、シュート数では相手の2倍以上(20対9)を記録したアウェーチームは、45分に久保建英が個人技から左足での鮮やかなシュートをゴールに突き刺し、さらに83分にもマルティン・スビメンディが決めたが、いずれも直前の味方のファウルで無効となった。

 ホームチームに1点を守り切られる形で久々の敗北を喫したバスクのチームにおいて、久保は今回も定位置である2トップの一角を担い、いつも通り攻守両面で精力的かつ積極的なプレーを継続し、前述のように相手DFの逆をとってからすかさず左足を振り抜いてペナルティーエリアの外から矢のようなシュートも披露。その左足には精密さだけでなく、強烈なパワーも備わっていることを証明した。

 試合後、自身のSNSで「残念でしたが、すぐにやって来る次の試合に向けて準備をしなければなりません」と投稿し、敗北とゴールの無効に対して悔しさを表わした久保。ちなみにイマノル・アルグアシル監督は、この試合での2度のビデオ判定によるゴール取り消しについては「審判がそうしたのは、我々のプレーに違反があったからだ。負けたのは、そのせいではない」として、ゴールを奪えなかった自分たちに責任があるとの見方を示している。

 マドリードのスポーツ紙『MARCA』は3点満点の採点で、久保を含むソシエダの全選手に「1」と厳しい評価を下したが、この日本人選手の幻のゴラッソに対しては、「タケが素晴らしいゴールを生み出したが、これも直前のスビメンディによるオスカル・プラノへのファウルで光り輝くことはなかった。最初のケース(11分)でゴールを取り消した場合、2番目のものに対しても同じ判定を下さざるを得ない……」と綴った。
 
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「最も脅威を創出した選手のひとり」「まさにファイター」