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「凄まじい闘志を秘めていた」鎌田大地、ボルシアMG戦53分間のプレーに「不可欠」と地元紙賛辞も「退場にならなかったのは幸運」

THE DIGEST編集部

2022.10.24

ボランチとして奮闘した鎌田。相手エースをうまく封じ込んだが…。(C) Getty Images

 現地時間10月22日、ブンデスリーガ第11節が行なわれ、フランクフルトがボルシアMGを3-1で下して、2連勝を飾った。

 勝点わずか1差のライバルの本拠地に乗り込んだ一戦、フランクフルトは開始6分にイェスパー・リンストロームがドリブルでの正面突破で先制点を奪うと、29分にはCKをジュニオール・ディナ・エビンベが打点の高いヘッドでゴール右隅に流し込んで加点。さらに前半終了間際にカウンターから再びリンストロームがフリーでゴールネットを揺らして3点差とし、その後は72分にDF陣のミスもあって1点を失ったが、リードを守り切った。

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 この試合でボランチの一角に入った鎌田大地は、リーガ2戦連続のゴールはならず、守備や攻撃の組み立てなどに多くの時間を割くことに。25分には警告を受けた日本代表は、連戦の疲労も考慮されてか、53分にはセバスティアン・ロデとの交代でベンチに退いている。

 日刊紙『BILD』は、この早い時間帯での"お役御免"について、「鎌田の交代は、オリバー・グラスナー監督にとっては"一石二鳥"だ。これで日本人選手に休憩を与えられるだけでなく、彼がすでに警告を受けていたため、レッドカードを受けるリスクを避けることがきた」と綴った。
 
 一方、サッカー専門誌『Kicker』は「フランクフルトは、DFBポカールのシュツットガルト・キッカーズ戦(2-0)と比較して、エバン・エヌディカ、リンストローム、そして鎌田が出場し、マリオ・ゲッツェ、ランダル・コロ・ミュアニらとプレーしたことで、単純に見ても、今回のチームが優れていた。ヘッセン州のチームは、ボルシアMG戦で幾つかミスを犯したものの、より堅牢で、強く、危険であり、何よりも冷静であることを示した」と伝えている。

 フランクフルトの地元紙『Frankfurter Rundschau』は、背番号15の53分間を評して、「及第点」に属するとし、寸評では「審判に不満を言うことに多くの時間を費やした。それは理解できないこともないが、何も生み出すことはない。自身の強みを振り返るべきだ。グラッドバッハでは、いつものように激しく攻撃的にプレーすることできなかったが、守備的な仕事を担って、それをうまくこなしていた。不可欠な存在であり、見事な奴だ」と、一部苦言を呈しながらも、最終的には賛辞を贈った。
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「日本人選手は厳しいプレーを止める気配がなかった」