歓喜の勝利後も、日本代表の“心遣い”は決して忘れない。その姿勢に海外から称賛の声が寄せられている。

　現地時間12月1日、日本代表はカタール・ワールドカップ（W杯）グループEの第３戦で、スペイン代表と激突。11分に先制ゴールを許し、ボール支配率も70%以上を超え、「無敵艦隊」（スペイン代表の愛称）に主導権を握られる苦しい展開だったが、なんとか前半を１点のビハインドにとどめる。

　そして迎えた後半に森保一監督が堂安律と三苫薫を投入すると、この采配が的中。48分に堂安、51分に三苫が左サイドからゴールライン“ギリギリ”でボールを折り返すと、田中碧が身体ごとゴールへ押し込んだ。第１戦のドイツ戦を再現するかのような見事な逆転劇で日本が２-１でリードする。

　アディショナルタイムは「７分」の表示。スペイン怒涛の波状攻撃にもキャプテン吉田麻也ら守備陣を中心に耐え、ついに歓喜のタイムアップを迎える。日本は”死の組”と言われたグループＥをトップ通過。下馬評を覆し、自力で決勝トーナメント進出を掴んだ。
  　試合後、SNSを中心に“再び”大きな話題となっているのが、日本代表のロッカールームを捉えた１枚の写真だ。現地11月23日のドイツ戦後、国際サッカー連盟（FIFA）の公式ツイッターが日本代表のロッカールームを撮影。ウェア類やペットボトルがきれいに整理整頓され、床にはゴミひとつ落ちていない様子が投稿され、世界中から多くの反響があった。

　スペイン戦の試合後も、日本代表の選手やスタッフらはドイツ戦同様にロッカールームを綺麗に片づけて、ピカピカな状態に戻した。そして机に11羽の折り鶴をそえると、中央の大きな折り鶴には日本語と英語とアラビア語で「ありがとう」のメッセージを書き残し、会場を後にしたようだ。

　この日本代表のロッカールームをFIFA公式アカウントは、日の丸とハートの絵文字を添えてツイッターに投稿した。この行動に、「素敵だ」「ピッチ外でも勝者」「誇れる１枚」「ブラボー！」など世界中のユーザーが反応。いま現在も称賛の声が後を絶たない。

　２大会連続の決勝トーナメント進出を掴んだ日本代表は、現地12月5日にグループＦを２位で進出したクロアチア代表と対戦する。クロアチアは前回ロシア大会の準優勝国で、過去Ｗ杯の対戦では１敗１分と勝利を挙げていない難敵だ。

　この勢いで森保ジャパンは、史上初のベスト８入りを果たせるのか。カタールの地で、サムライブルーの冒険はまだまだ続く。

構成●THE DIGEST編集部

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