またしても、日本の前に８強の壁が立ちはだかった。

　現地12月５日、日本代表はカタールワールドカップのラウンド16でクロアチア代表と戦い、１-１からのPK戦（１-３）の末に敗れた。

　43分に前田大然の先制点で均衡を破った日本だったが、55分にイバン・ペリシッチの同点弾を決められ、延長戦へ突入するも決着はつかず。迎えたPK戦で３人が相手守護神ドミニク・リバコビッチに食い止められ、惜しくも敗戦。悲願のベスト８進出は果たせなかった。

　前回大会準優勝国とのタフな試合であり、日本の面々が揃って「悔しい」と口にした一戦には、往年の名手も批評する。英公共放送『BBC』で解説した元デンマーク代表GKで、マンチェスター・ユナイテッドの元守護神でもあるピーター・シュマイケル氏は、「勝負を分けたのはわずかな差だった」と分析。そして、こう論じた。
  「日本は大会を通じて素晴らしいパフォーマンスを見せたと思う。ドイツをあのように倒し、スペインも必ず勝たないといけないというところで倒した。私は今日だってプレー内容自体はそこまで悪かったとは思わない。自分たちがやったことを誇りに思って、胸を張って日本に帰るべきだ」

　PKについては「クロアチアはPK戦に強い実績があるし、GKが素晴らしい反応を見せた」と分析したシュマイケル氏は、「ゴールキーパーにとってPKは宝くじのようなものだ。自分ではどうしようもないものがある」と実体験をもとに名手らしく振り返った。

　世界を驚かせる快進撃を披露しながらも、クロアチアを前に力尽きる結果となった日本。ここから彼らがいかに強くなっていくかは興味深く見守りたい。

構成●THE DIGEST編集部

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