真意は定かではない。しかし、カタール・ワールドカップ(W杯)で躍進を遂げた日本にドイツから向けられた“差別的な言動”は、大きな波紋を呼んだ。
事の発端となったのは、現地時間12月1日のカタールW杯グループステージ最終節で日本代表がスペイン代表を撃破した直後の出来事だ。同時間に行なわれたコスタリカ代表戦に勝利しながらも得失点差で敗退の憂き目に遭ったドイツでは、代表戦士たちへの批評が繰り返された。
そのなかでニュースチャンネル『WELT』で持論を展開したのが、ジミー・ハートウィグ氏だった。現役時代にはドイツの名門ハンブルクでプレーし、西ドイツ代表として出場した経歴を持つ彼は、大会を通した母国代表の守備を「全体的に浮ついていたし、中盤に負担がかかり過ぎなんだよ。失望しかない」と糾弾。そして、「チンチャンチョン」と興奮気味に発し、両手を合わせながらお辞儀する振る舞いを見せた。
おそらくハートウィグ氏に、故意に日本、ひいてはアジア人を蔑視しようという意図はないだろう。興奮状態にあったことなどからもそれは想像に難くない。だが、問題の動画がSNS上で拡散されると、公の場で意識の低さを露呈してしまった彼には「あまりに無自覚」「差別的な表現を使わないといけなかったか」「悲しいことだ」といった批判が殺到。現地時間12月6日には、自身のインスタグラムで次のように謝罪した。
「WELT-TVで放送された日本対スペイン戦における私の発言で気分を害された皆さん、本当に申し訳ありません。ごめんなさい!」
ただ、謝罪後もハートウィグ氏の言動を嘆く声は小さくない。ドイツ・メディア『T-Online』は、同氏がアフリカ系アメリカ人の父とドイツ人の母親の間に生まれ、現役時代には黒人差別を受けた経験を持っていたことを指摘。そして、こう訴えている。
「彼は『フェアプレー、敬意、多様性』を重んじ、このカタール・ワールドカップでは『One Love』を訴えようとしていたDFB(ドイツ・サッカー連盟)のアンバサダーでもある。そんな人間がアジア人を差別する言葉を何もためらわずに使うのは残念でならない」
なお、今回の“炎上騒動”を受け、『WELT』はYouTubeチャンネルにも公開した問題の動画を削除。しかし、『T-Online』によれば、依然として、主に日本からの批判と正式な謝罪を求める声は送られているという。
構成●THE DIGEST編集部
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そのなかでニュースチャンネル『WELT』で持論を展開したのが、ジミー・ハートウィグ氏だった。現役時代にはドイツの名門ハンブルクでプレーし、西ドイツ代表として出場した経歴を持つ彼は、大会を通した母国代表の守備を「全体的に浮ついていたし、中盤に負担がかかり過ぎなんだよ。失望しかない」と糾弾。そして、「チンチャンチョン」と興奮気味に発し、両手を合わせながらお辞儀する振る舞いを見せた。
おそらくハートウィグ氏に、故意に日本、ひいてはアジア人を蔑視しようという意図はないだろう。興奮状態にあったことなどからもそれは想像に難くない。だが、問題の動画がSNS上で拡散されると、公の場で意識の低さを露呈してしまった彼には「あまりに無自覚」「差別的な表現を使わないといけなかったか」「悲しいことだ」といった批判が殺到。現地時間12月6日には、自身のインスタグラムで次のように謝罪した。
「WELT-TVで放送された日本対スペイン戦における私の発言で気分を害された皆さん、本当に申し訳ありません。ごめんなさい!」
ただ、謝罪後もハートウィグ氏の言動を嘆く声は小さくない。ドイツ・メディア『T-Online』は、同氏がアフリカ系アメリカ人の父とドイツ人の母親の間に生まれ、現役時代には黒人差別を受けた経験を持っていたことを指摘。そして、こう訴えている。
「彼は『フェアプレー、敬意、多様性』を重んじ、このカタール・ワールドカップでは『One Love』を訴えようとしていたDFB(ドイツ・サッカー連盟)のアンバサダーでもある。そんな人間がアジア人を差別する言葉を何もためらわずに使うのは残念でならない」
なお、今回の“炎上騒動”を受け、『WELT』はYouTubeチャンネルにも公開した問題の動画を削除。しかし、『T-Online』によれば、依然として、主に日本からの批判と正式な謝罪を求める声は送られているという。
構成●THE DIGEST編集部
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